2024年7月23日(火) 配信
世界貿易センタービルディング(宮﨑親男社長、東京都港区)は7月22日(火)、東京・浜松町で「世界貿易センタービルディング構想発表会」を開いた。同ビルディング建替えプロジェクトとして、27年から順次開業する「本館・ターミナル」内のホテルや施設などを紹介した。同ビルには同社と東京建物(野村均社長、東京都中央区)、アコーホテルズ(セバスチャン・バザンCEO、フランス・パリ)がマネジメント契約を結び、日本初となるアコーの最高級ラグジュアリーホテルブランド「ラッフルズ」が進出する。2社が開発、アコーが運営する「ラッフルズ東京」は28年の開業を予定する。
同PJは浜松町駅を含むエリア一体の整備を行う大規模なもの。鹿島建設や東京モノレール、東日本旅客鉄道(JR東日本)ら各社が推進している。発表会で世界貿易センタービルディングの大志万延也開発企画部長は「日本と世界をつなぐ第1歩目のエリアとして、賑わいある施設に生まれ変わろうとしている」とし、「浜松町の歴史や同地のおもてなしの精神などを継承し、それを我われなりに表現していきたい」と意気込みを語った。
新ビルディングにはホテルのほか、観光案内所の進化版となる観光地への訪問を喚起させるような機能を付帯した「観光プレ体験施設」や、カンファレンス、メディカルセンターなど国際性・観光機能の特色ある施設を備える。また、JRやモノレール、地下鉄、バスなど交通機関をスムーズにつなぐステーションコア、隣接する旧芝離宮庭園と視覚的につながる屋上庭園などを整備。ユニークベニューとしての活用も可能という。
欧州大手ホテルグループ、アコーが運営する「ラッフルズ東京」は高層フロアの36~46階に入居。ホテル階にも1000平方メートルを超える屋上庭園を設け、唯一無二の空間を提供していきたい考え。客室数は150室、3つのレストランやバーを備える。
東京建物の髙橋浩ホテル事業部長は訪日外国人観光客が急増するなか、東京は世界の都市と比べ、5スターホテルが不足している現状を紹介。「ラッフルズの開業で国際競争力の強化につなげたい」とした。国内外の富裕層や世界のアコーの顧客、ラッフルズへの憧れを持つ人々などの利用を想定する。客室単価などは未定。