姫路セントラルパーク、動物の動画や画像をWeb公開 自粛ストレス解消に

2020年4月13日(月) 配信

Webサイトで公開しているチーターの赤ちゃん

 ジャパンパーク&リゾート(加森公継社長、兵庫県姫路市)が運営する姫路セントラルパークはこのほど、外出自粛でストレスを抱える人に癒しを届けるために、動物の動画や画像を見られるWebサイト「日本一癒されるサイト」を公開した。

 同パークは4月9日(木)から、新型コロナウイルスの影響で臨時休園している。そんななかでも施設として、多くの人が感じているストレスを和らげ、外出の自粛を徹底するための取り組みを始めた。

 サイトの目玉は、カワウソやチーター、レッサーパンダの赤ちゃんのコーナー。動物の赤ちゃんが元気に動き回る姿やかわいらしい寝顔を公開している。ほかにも、チーターの赤ちゃんの名前を募集するキャンペーンや、ドライブサファリで猛獣エリアを巡る映像の公開、休園中も働く飼育員と動物病院の職員の紹介を行う。

秩父鉄道が「計画運休」を発表 急行列車など運休

2020年4月13日(月)配信

秩父鉄道列車(イメージ)

 秩父鉄道(大谷隆男社長、埼玉県熊谷市)は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、4月13日(月)以降の計画運休を実施すると発表した。利用状況に応じて柔軟な対応をはかるという。

 4月13日(月)からの計画運休

実施期間:2020年4月13日(月)~当分の間

運行計画:

 急行列車、西武線直通列車は全列車運休。

 平日時刻を基本とし、普通列車の一部も運休する。

 なお、一部列車の始発列車繰り下げ、最終列車繰り上げも行う。

 当分の間は平日、土休日にかかわらず同じ時刻で運転される。

【法人向け出張手配・管理サービス「マイナビBTM」】使いやすさ第一に 既存事業でニーズ把握

2020年4月13日(月) 配信

マイナビBTMのトップ画面
「宿泊施設や乗り物を一括検索できるのが特徴」
三森一将事業部長

■BTM導入2割未満
 BTMとは「ビジネストラベルマネジメント」の略称で、出張時の各種手配を外部委託し、一元管理する仕組みだ。1980年代に米国で開発され、欧米では導入が進んでいる。

 日本はどうだろうか。日本政策投資銀行と日本経済研究所による調査レポート「出張マーケットに関する動向と今後」(2017年12月)では、出張・業務目的の旅行について国内市場を約3・7億円と推計している。一方、マイナビが今年2月に実施したアンケート(マイナビニュース会員約500人対象)では、BTMの認知度は約3割、導入していると答えた人は2割にも満たなかった。

■法人宿泊で需要把握

 出張市場に新規参入しようとするマイナビには、2つの強みがあった。1つ目は数多くの企業との取引実績、2つ目はマイナビトラベルを利用する法人から得た「声」だ。

 旅行業は手数料商売なので収益構造は「薄利多売」が一般的だ。加えてBTMでは、サービス提供者が一時的に費用を立て替えるため、新規企業との取引は慎重にならざるを得ない。ところがマイナビは、求人情報サービスなどで築き上げてきた多くの企業との取引実績がある。リスクの少ない見込顧客を多く抱えていた。

 また、マイナビトラベルは、法人版サービスで約2600社の利用を受注している。宿泊予約中心のサービスを提供するなか、「航空券やレンタカーも」との声が多数あった。産みの苦労はあるが、ニーズに合ったサービスを公開すれば導入につながると確信していた。

■使いやすさ第一に

 マイナビBTMは、設計から公開までに約1年を要した。今も利用者の声を聞き、必要とあれば改善している。

 利用者側から見た最大の特徴は「予約時の比較画面」だ。航空便の選択を例にとると、多くのBTMサービスでは、キャリアごとに別画面で料金やフライト時刻を比較するのが一般的だ。このため「検索した結果をメモして、別画面を開くこともある」という。一方マイナビBTMは、1つの画面で複数キャリアを表示できる。さらに個札とパッケージ商品をタブの切り替えで比較できる。価格はもちろん、変更の融通なども鑑み、円滑に手配できる。

 「見える化」もBTM導入の利点だ。毎月の出張費用を管理できていない企業は意外と多い。マイナビBTMを活用することで、出張経費の一元管理や分析ができるほか、申請から承認までのワークフロー、従業員ごとの旅費規程設定などがサービス内で完結する。

■2年後導入1千社へ

 BTMの認知を高めるため、広報にも力を入れている。管理部門向けのオウンドメディア「Back Office Note」のなかで、出張管理や業務改善などのコラム、ビジネスで使えるテンプレートを無料公開している。

 サービス開始から約5カ月。導入企業はまだ数十社程だが、「使い勝手の評価は上々」という。現在は国内出張を対象としたサービスだが、今夏を目途に海外出張への対応も行う。2年後、1千社の利用を目指す。

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 インタビューは3月18日にマイナビ本社で実施。トラベル情報事業部の福井彩香課長、池田紗絵さんが同席した。

「津田令子のにっぽん風土記(60)魂に響く島・宮古島で癒される~ 宮古島編 ~

2020年4月12日(日) 配信

美しい海・宮古島で癒される
NPO法人ふるさとオンリーワンのまち 会員 剱持 優子さん

 宮古空港に着くとまず漲水御嶽(はりみずうたき)を訪ね、「どうぞ今回の旅を、お見守りいただけますよう、よろしくお願いいたします。この旅へのお守り心より感謝いたします」と手を合わせるという剱持優子さん。島を後にするときにも再び訪れ感謝をお伝えすることを習慣としている。

 
 御嶽(うたき)は神様が下りてくる場所といわれる。昔からの沖縄の習わしでは神様と対話できるのはユタやノロに代表する女性であったため、女性しか入ることのできない神聖な地なのだ。宮古島にはたくさんの御嶽があるが、地元の方々が大切にしている礼拝所なので勝手に入ることができない。ここ漲水御嶽だけは観光客でも入ることができるといい、年に2回の宮古島への旅には欠かせない魂に響く場所だという。
 
 「ようこそ、日本一美しい海・至高のリゾート《宮古島》へ」というキャッチコーピーの通り「どこよりも海の色が綺麗です。とにかく透明で、エメラルドグリーンなんです」。
 
 島を繰り返し訪ねる目的は、その美しい海に潜ること。「ホテルでシュノーケルグッズを借りてそのまま水に顔をつけただけで竜宮城に舞い込んだみたいな気分になれますよ」と話す。スキューバダイビングのようにタンクを背負うことがなく、シュノーケル・マスク・フィン(これを3点セット)を装着して、ウエットスーツやライフジャケットを着用し、浮力を確保して水面にプカプカ浮かびながら水中世界を見て楽しめる。一方、最近優子さんがはまっているのがスキンダイビング。こちらも3点セットを装着して楽しむものだが、あくまでもダイビングなので「海の中に潜る」ことを目的としている。
 
 ライセンスや資格は要らず誰でもトライできるのも魅力。「スキンダイビングは器材に頼ることなく身体一つで自由自在に泳ぎ回れるので魚になったみたいに感じられます」。
 
 宮古群島は大小8つの島からなる。伊良部島が一番好きだという剱持さん。伊良部大橋が2015年1月に念願の開通したことで宮古島から車で簡単にアクセスすることができる。全長3540㍍で日本最長の無料で渡ることができる橋なのだ。そこに暮らす人々も観光客にも欠かせない夢のような大橋だ。羽田空港からわずか4時間足らずで、エメラルドグリーンの海を独り占めできるという。
 
 「仲間とスキンダイビングに行くために働いているみたいなものです」と満面の笑みを浮かべた。
 
 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

〈観光最前線〉日常に色が戻ったなら

2020年4月11日(土) 配信

今一番見に行きたいのは、コツメカワウソ

 美術館、博物館、水族館。休館がいつまで続くのかわからないまま、4月を迎えた。日毎に、日常から色が喪われてゆく。先が見えない怖さ。何か明るい話題をと想うけれど……。

 2月の下旬から今日まで、美術館には2度くらいしか出掛けられていない。年パスを買うほど好きな水族館には行けていない。なので、落ち着かない。図録や動画では、かえって虚しくなるばかり。

 美術館といえば、泰巖歴史美術館の取材は、たまらない時間だった。1人だけしかいない空間で見る古文書や太刀。本能寺の変に関わる柴田勝家の書状が、忘れられない。太刀の美しい刀文も。

 こんな非日常のなかで、誕生日を迎えた。はやく日常に色が戻りますように。したら、旅に出よう。

【後藤 文昭】

JATA、夏休み前から旅行需要回復CP「まず国内から」 地場産品購入の促進と旅行代金の補填をセットに

2020年4月10日(金) 配信

越智良典理事・事務局長

 日本旅行業協会(JATA)は4月9日(木)、旅行需要回復に向けた大規模キャンペーンについて、東京オリンピック・パラリンピックが開催予定だった今年7~8月に開始したい意向であることを明らかにした。越智良典理事・事務局長は「まず国内から」とし、地場産品の購入促進と旅行代金の補てんをセットにした内容で準備が進んでいることを報告した。

 同日に東京・霞ヶ関の本部で行われた定例会見で越智氏は「新型コロナウイルスの感染拡大や、対策の立て方によっても変わってくる」としたうえで、「東京オリ・パラが延期になり、ホテルもバスも空いている。そこに合わせて、4カ月~半年の短期集中で年内に実施できれば」との考えを示した。

 キャンペーンは4月7日(火)に閣議決定された緊急経済対策に盛り込まれ、コロナ禍で甚大な打撃を被った観光・運輸業などに対する支援として、官民一体型の消費喚起キャンペーン(Go Toキャンペーン・仮称)の実施が記載された。

 キャンペーンの実施を前に、越智氏は“今やるべき作業”として、「感染防止策を取り、リスクを最小限にしたうえで、気を付けながら旅行できる仕組み作りだ。慎重に進めなければならない」と述べた。旅行業界による自主的な感染防止策の指針については、専門家の意見を聞きながら観光庁と進めていることも明かした。

 そのほか、緊急経済対策には修学旅行の「中止や延期にかかる追加的費用の支援」も記載された。これに伴い、延期や旅行先を変更して実施する際に発生する取消料について「一定の割合(1万2060円)で補てんされるよう予算化する案が出ている」(越智氏)と説明した。

 海外旅行については「仮説」としたうえで、「年内に可能な地域から順次受け入れ、年明けには全世界に広げたい」とのスケジュールを検討しているとした。また、中国が夏以降に海外旅行を再開する可能性があることにも言及。「ただ、受ける側(日本)の状態もある」と述べ、2国間での相談が欠かせないことを示唆した。

池畑孝治調査役

 池畑孝治調査役は、中国・上海のようすについて言及した。「省内旅行や施設が復活し始め、次は(範囲を広げ)国内旅行のプロモーションをしていくといった前向きな発言が見られる」と説明。さらに「『夏ごろには行き先を選んだ海外旅行を』といったアンケートの回答もある」と語った。

 香港でも8月にイベント開催の動きがあるとし、「日本にとって重要な市場でもある。双方向の交流ができるのでは」と話した。また、「アジアでは場所によって収束に近づいてきている情報もある。我われもやるべきことをして、コロナ禍が収まるよう動くことが重要」と述べた。

NAA、B滑走路を閉鎖 発着回数の大幅減少で

2020年4月10日(金) 配信

再開は発着回数を鑑みて判断する

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は4月12日午前6時から当面の間、B滑走路を閉鎖する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、発着回数が大幅に減少し、「回復まで相当程度の期間を要する」と判断した。閉鎖により、効率的な空港機能の確保と維持をはかる。

 長期間の閉鎖はB滑走路の供用を開始した2002年以降初めて。今後は、1本の滑走路のみで運用。供用再開は、発着回数の回復状況を鑑みて判断する。

 3月29日―4月4日までの国際線定期旅客便の発着回数は、前年同期比86%減だった。

電動キックボード「Wind3.0」一般向けに販売予約を開始 

2020年4月10日(金) 配信

1回のフル充電で約60㌔の走行が可能

 千葉市内とさいたま市浦和美園駅で電動キックボードシェアサービス「Wind」の実証実験を行っているWind Mobility Japan(及川克己代表、東京都港区)はこのほど、電動キックボード「Wind3.0」の一般販売事前予約を始めた。

 高い耐久性と防水・防塵性を備える「Wind3.0」は公道での利用を前提に開発した。従来の電動キックボードはタイヤが小さく、路面の影響を受け走行が不安定だったが、今回は大きな10インチの新型ホイールを採用。新開発のサスペンション機能を同時に採用し、安定性の向上を実現した。

 電動キックボードは道路交通法上では原動機付き自転車扱いのため運転免許とナンバープレートが必要。販売価格は12万円(税別)で公式サイトから予約できる。

Airbnb、「オンラインで体験を」 人と人のつながり確保

2020年4月10日(金) 配信

対面で行っていた瞑想をオンラインで実施する

 Airbnb(エアビーアンドビー)は4月9日(木)から、これまで対面で行っていた体験プログラムをオンラインで提供する。新型コロナウイルスの感染拡大で、外出自粛が要請されるなか、同社の使命である「人と人のつながり」の維持と、ホストの継続的な収入確保につなげたい考えだ。

 体験プログラムは現在、30カ国以上で50件を準備しており、順次拡大していく。具体的には「僧侶と一緒に瞑想」や、オリンピックに出場した経験のあるホストによる「ボブスレー選手が教える栄養講座」などを用意している。

 このうち、「僧侶と一緒に瞑想」では、利用客が1時間程度、僧侶からの瞑想や座禅を組む理由について説明を受け、お経を唱える。このほか、雑談や感想を伝えることができる。

 同社はオンラインコンテンツ導入のサポートも行う。オンライン会議システムZoomを無償で利用できるようにするほか、コンテンツの企画や撮影、共有に関する支援を行う。

 体験部門の責任者を務めるキャサリン・パウエル氏は「今、人と人のつながりを体現できるのはオンライン」とコメントした。

〈旬刊旅行新聞4月11号コラム〉緊急事態宣言下で 皆が総力で新型コロナと戦っている

2020年4月10日(金) 配信

緊急事態宣言下で皆が総力で新型コロナと戦っている

 安倍晋三首相は4月7日、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県に緊急事態宣言を発令した。5月6日までの1カ月間、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、改めて国民に外出自粛を要請したが、海外のような都市封鎖ではないことも強調した。

 政府と各都府県との間で、休業対象の業種に対する考え方にズレが生じるなどの問題も表出している。経済活動や社会機能の維持と、新型コロナウイルスの感染拡大防止は相反するため、現場では混乱も起こっている。医療現場の関係者や専門家は、医療崩壊の危機感を訴える。飲食業や娯楽産業などは、補償のないまま休業対象になると、死活問題である。もちろん観光産業の厳しさは言うまでもない。
 
 安倍首相が「日本経済は戦後最大の危機」と語る現況で、誰もが新型コロナウイルスの感染リスクに晒されるなか、企業存続や、雇用の維持、社会的な使命に身を捧げなければならない状態にある。ストレスや不安で、心身ともに疲労している。
 
 
 医療のキャパシティに限界がある県や市、離島の住民を守るために、それぞれの首長が外部からの入域を自粛するように要請する動きも出てきている。
 
 沖縄県の玉城デニー知事は4月8日、県外から沖縄県への旅行などを含む渡航の自粛を求めた。観光業の占めるウエイトが高い沖縄県にとっては覚悟を伴う決断である。県民向けに県内宿泊施設を利用するプランも充実する沖縄だけに、厳しい難局を乗り越えてほしいと思う。全国の観光業界の方々も似たような環境だ。
 
 
 私が生活をする神奈川県も、仕事場のある東京都も、緊急事態宣言下にある。
 
 通勤電車はテレワークも進んでいることもあり、平日の朝にも関わらず、乗客はまばらである。新型コロナウイルスの感染防止のために、車窓を開けているために、風が吹くたびにガタガタと窓が揺れる音がする。早鐘を打っていた首都・東京の経済の鼓動が少しずつ間遠に、小さくなっていくのを感じている。乗客は皆マスクをしている。空間は沈黙が勝る。スマートフォンに目を落とす乗客の表情は読み取りづらい。
 
 東日本大震災が発生した2011年3月11日以降も、通勤電車は計画停電などもあり、照明の消えた暗い電車で、不安になりながら通勤した記憶が今も甦って来る。けれど、あの時とは違う。新型コロナウイルスに打ち勝つには、また、お互いを助けるには「家を一歩も出ずにいること」が求められる。困った人や、観光施設を助けるために訪れることもできない。もどかしさを感じてしまう。
 
 
 政府は、緊急経済対策として総額108兆円規模での支援策を打ち出した。雇用調整助成金の助成率の引き上げや、収入源企業は税金や社会保険料を1年間猶予などの対策を行うという。今は、旅行会社も旅館・ホテルも生き延びることが最優先だ。次の段階として、官民挙げた観光・運輸・飲食・イベント支援キャンペーンなどに8・5兆円という莫大な予算で後押しする案も出ている。
 
 文部科学省はスーパーコンピューター「富岳」を活用して、新型コロナウイルスの治療薬開発につなげる研究を進めると発表した。皆が総力で戦っているのだ。
 
(編集長・増田 剛)