test

22年度観光庁予算、46%減の222億円計上 国内交流需要を掘り起こす

2022年1月5日(水) 配信

22年度の観光庁予算は総額1426億円となった

 政府は昨年12月23日(木)、2022年度予算を閣議決定した。Go Toトラベル事業予算を除いた観光庁関係予算額は、前年度比46%減の222億5300万円(21年度予算は408億7400万円)。21年度経済対策関係予算の1203億円を加え、同35%増の総額1426億円を計上した。「新たなGo Toトラベル事業」や「第2のふるさとづくり」などで国内交流需要を掘り起こし「地域の足腰強化を支援し、稼げる地域を作る」考えだ。

 国際観光旅客税(出国税)の規模は、国際民間航空機関(ICAO)による航空需要の回復推計値をもとに、同庁と税務当局が協議を行い、充当額を同69%減の80億9500万円とした。

 東北の復興枠は、従来の「福島県における観光関連復興支援事業」に同66%増の5億円を充当。

 また、「ブルーツーリズム推進支援事業」の2億7000万円を新規予算に加え、同156%増の総額7億7000万円となった。事業例として、老朽化した海の家の改修や、ブルーフラッグ認証への支援を通じ、海の魅力を発信するブルーツーリズムの推進をはかる。

観光産業の回復へ、交流・変革の4本柱

 概算要求では「新たな旅のスタイル」、「魅力的な滞在コンテンツ」、「インバウンド受入環境整備」の3本柱を示していた。

 22年度予算の決定概要では、①国内交流の回復・新たな交流市場の開拓②観光産業の変革③交流拡大により豊かさを実感できる地域の実現④国際交流の回復に向けた準備・質的な変革──の4本柱に変更した。

①国内交流の回復・新たな交流市場の開拓

 国内交流については、「ワクチン・検査パッケージ」を活用し、平日への旅行需要の分散化対策を講じながら、「新たなGo Toトラベル事業」の実施で観光需要の喚起をはかる。Go To予算には、経済対策予算(20年度第3次補正予算計上額の2685億1700万円を含む)の1兆3238億5300万円を充てた。

 また、前年に引き続き、ワーケーションの推進や、新たな国内需要の掘り起こしとして「第2のふるさとづくりプロジェクト」の推進を行うことで、新たな交流市場を生み出す。

②観光産業の変革

 顧客管理システムや、非接触型チェックインシステムの導入促進などの取り組みにより、デジタル技術を活用した観光サービスの変革をはかる。このほか、新たなビジネス手法の導入支援を通じて、観光産業の高付加価値化を目指す。宿泊施設のバリアフリー改修支援などによる安心・安全の確保にも努める。

③交流拡大で豊かさを実感できる地域の実現

 前年に引き続き宿泊施設の改修や廃屋撤去に対する支援で、宿泊施設を核とした観光地の再生を行う。このほか、地域の幅広い関係者と連携をはかり、地域の稼げる「看板商品」を生み出し、高付加価値なコンテンツ創出を促進する。

 また、オーバーツーリズムの防止などの観点から、持続可能な観光に関する取り組みを強化していく。

④国際交流の回復と準備・質的な変革

 前年に引き続き、観光施設などでの多言語化や、WiーFi整備、キャッシュレス決済導入など、国際交流の回復に備えた受入環境の整備を進める。

 訪日客の受入環境整備緊急対策事業と、観光DX推進緊急対策事業には、20年度第3次補正予算を計上している。

 また、富裕層向けに高付加価値なインバウンド観光作りとして、地域と民間のマッチングによる宿泊施設誘致や、人材研修などを行う。

 「コト消費」を深めるために、城泊・寺泊などの支援を行い、体験型観光コンテンツの造成にも力を入れる。

 また、日本政府観光局(JNTO)による新型コロナの需要変化を踏まえた海外プロモーションも、継続して取り組む。

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。