〈観光最前線〉原一男監督「水俣曼荼羅」
2022年1月30日(日)配信
映画「ゆきゆきて、神軍」の原一男監督が、撮影15年・編集5年の計20年の歳月をかけて制作した最新作「水俣曼荼羅」が昨年11月27日に公開された。3部構成の6時間12分で物語る水俣病についてのドキュメンタリー映画だ。
とにかく長い。実に2時間映画3本分以上の長さなのだ。ブツブツと文句を言いながらも観てしまう。最後まで目が離せないのだ。面白いというのはこの映画の感想としては少し違う気もするが、ドキュメンタリー映画でありつつも一級品のエンターテイメント映画に仕上がっているということだけは間違いない。
原一男監督のインタビュー力は天才的で、ここが普通の映画監督とは一味違うところではないだろうか。他に類を見ない。映画の長さもその賜物に違いない。早くも次回作に期待大だ。
【古沢 克昌】