〈旬刊旅行新聞2月1日号コラム〉日々の取材の中で―― 誰かのファイン・プレーを見つけたい
2022年1月29日(土) 配信
旅行新聞新社主催の第47回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」をはじめ、各賞の表彰式が1月14日、東京・新宿の京王プラザホテルで開催した。
年明けからオミクロン株の急激な感染拡大により、昨年に続き中止の可能性を視野に入れながらも、「何とか表彰式は開催したい」との思いは強くあった。2年ぶりに開催でき、全国から受賞者や来賓の方々など、約200人に出席していただいたことに感謝を申し上げたい。
表彰式会場では、検温や消毒、できるだけ接触を減らす受付など工夫を凝らした。
受賞者の中には、久しぶりにお会いするホテル・旅館、観光施設、観光バス、水上観光船の経営者も多く、実際にお目にかかり、新年のごあいさつができたことに、改めて対面で出会うことのありがたさを感じた。
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今回の「100選」表彰式では、ロゴマークを一新した。
ロゴのデザインは、“日本らしさ”(中央部の赤)をモチーフに、歴史を刻み続ける「伝統」(ダークブラウン)、プロが選ぶ「信頼」(白)を配色している。さらに、日本を代表する「栄冠」と、未来への「発展」――のデザインを組み合わせたビジュアルとなっている。
旅行新聞新社の石井貞德社長は表彰式の冒頭、「受賞された皆様の努力と誇りに見合う観光業界を代表する賞として、さらなるブランド価値を高めていく」と決意を表明した。
これに伴い、表彰楯も一新した。従来の楯よりも大きく、「100選」や「30選」に選出された施設の「誇り」を表す、威風堂堂としたデザインとなった。
旅館やホテルであれば、フロントの奥に飾れるように配慮した。「ぜひ日本全国、世界中からのお客様を迎えるときに、表彰された証として目立つところに掲示してもらい、受賞施設の皆様と共に育てていきたい」(石井社長)と受賞者にも協力を求めた。
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「100選」表彰式の会場で、昨年12月に発表した「日本ツーリズム・オブ・ザイヤー2021」の受賞者の表彰も行った。
旅行新聞新社が日々の取材や営業活動のなかで、観光業界に大いに参考になると評価した企業を表彰するもの。第1回の2021年は、グランプリにリーガロイヤルホテル東京(中川智子社長、東京都新宿区)、優秀賞には「札幌観光バス」(福村泰司社長、北海道札幌市)と、SUWAガラスの里(岩波太佐衛門尚宏社長、長野県諏訪市)の2社を表彰した。本紙紙面でも、グランプリ、優秀賞の取り組みを深く取材して紹介していく予定だ。
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観光業界にもさまざまな賞が存在する。宿泊客が採点する賞も多種多様にあるようだ。日ごろ努力されている施設や企業が、さまざまな視点や角度から表彰され、多くの人に注目されることで、業界が少しでも元気になり、誇りを持てるようになればいいと考えている。
作家の山口瞳が「誰かのファイン・プレーを見逃さず、見つけ、紹介することに物書き(ジャーナリスト)の存在価値がある」といったようなことを書いてあった。アンチコメントや批判にあふれた社会だが、本当に読んで爽やかになる一文は、他人の良きところに気づき、敬意、尊重する姿勢で書かれたものである。
(編集長・増田 剛)