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ネットワークの輪 124会員に拡大、10月のピンクリボン月間に新冊子10万部発行

全国の会員が参加して開かれた第3回総会
全国の会員が参加して開かれた第3回総会
畠ひで子会長
畠ひで子会長

ピンクリボンのお宿ネットワーク第3回総会開く、畠ひで子会長が再任

 「ピンクリボンのお宿ネットワーク」(略称:リボン宿ネット、会長=畠ひで子・匠のこころ 吉川屋女将、事務局=旅行新聞新社)は7月29日、東京都港区の浜松町東京會舘で第3回通常総会を開いた。設立から3年目を迎えネットワークの輪は全国各地に広がり、会員数は124会員となった。今年度も10月のピンクリボン月間に合わせて「ピンクリボンのお宿」の新冊子を発行するほか、全国の病院や医療機関、乳がん患者団体と連携し、セミナーや勉強会なども開催しながら受入環境を整えていく。

 畠会長は「12年7月10日に50会員でスタートしたが、皆様のご協力と関心の高さで会員数も2・5倍まで拡大した」と総会の冒頭、あいさつした。「昨年10月に10万部発行したピンクリボンの冊子を全国約800カ所の病院に配布しているが、手にとっていただいた方々から『ずっとあきらめていた旅行に行くことができた』など感謝の手紙が数多く届いている」と報告。今年も15年度版の新冊子を10月のピンクリボン月間に合わせて10万部発行する予定だ。「今後もシンポジウムや勉強会などを開催しながら、旅館・ホテルで快適な宿泊や温泉入浴ができる環境に向け努力していきたい」とし、業界だけでなく、広く社会に向けて啓発の輪を広げていくことの重要性を語った。

 また、畠会長は「冊子に宿の情報を掲載したからたくさんのお客様が来なくてはいけないという考えではなく、それぞれのお宿の特徴や情報を載せることによって、一人でも多くの乳がん患者や経験者が温泉で元気になって帰っていくということが私たちもうれしく、ありがたいと思う気持ちを大切にしたい」と述べた。

 任期満了にともなう役員改選では、畠女将の会長再任を決めた。

多くの来賓が出席
多くの来賓が出席
大山正雄氏
大山正雄氏

 来賓の日本温泉協会会長の大山正雄氏は「社会には乳がんだけでなく、さまざまなかたちで傷を負った方々がいる。日本温泉協会としても、ピンクリボンのお宿ネットワークが今後さらに発展し、幅広い役割を果たしていってほしい」と期待を寄せた。

 13年度は、12月17日に鹿児島県・指宿温泉「ホテル秀水園」で第2回ピンクリボンのお宿シンポジウムを開いたほか、12月3日には長野県・諏訪温泉の「すわ姫会」でピンクリボンセミナーへの協力などさまざまな勉強会を実施した。今年度も第3回ピンクリボンのお宿シンポジウムをはじめ、さまざまな勉強会を予定している。このほか、旅行新聞ホームページ「旅行ネット」内に開設した「リボン宿ネット」も拡充し、情報発信を強化していく。

 14年7月29日現在の施設(宿)会員は98、団体会員は8、企業会員は14、賛助会員は4の合計124。

懇親会のようす
懇親会のようす

藤田久子氏
藤田久子氏

「目立たない工夫を」、藤田久子氏が講演

 ピンクリボンのお宿ネットワークの総会終了後には、乳がん経験者で、社労士、産業カウンセラーでもあるキャンサー・ソリューションズの藤田久子氏を講師に招き、「今、お宿ができること」をテーマに講演会を開いた。

 藤田氏は「乳がん患者は脱衣所や洗い場に仕切りなど目隠しになるものがあるかをすごく気にしている。浴用のタオルは長めの方がありがたい」と述べた。また、「特別扱いをされるより、目立たない工夫をしてほしいと思っている」など宿にアドバイスをした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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