山梨県 産後の母親の負担軽減へ レスパイトケアサービスを実施
2022年2月13日(日) 配信
山梨県子育て支援局子育て政策課はこのほど、産後の母親の心身の負担を軽減し、安心して子供を産み育てることができる社会の構築をはかるため、複数の産後レスパイトケアサービスを試験的に実施した。効果や課題を検証しながら山梨県独自の取り組みとして、事業化に向けた検討を進めている。
レスパイトは、休息や息抜きを意味する。産後レスパイトケアサービスとは、産後の母親が一時的に育児から解放され、心身を休めてリフレッシュしてもらうための支援という。
モデル事業は①ホテルを活用した出張保育サービス(ホテルで一晩ゆっくり)②保育施設を活用したショートステイサービス(自宅で一晩ゆっくり)③一時預かり事業等利用助成(数時間だけでもゆっくり)――。
いずれも対象は、1歳未満の多胎児を養育する母親または1歳未満の乳児を養育するひとり親世帯の母親(約100人)を想定している。
モデル事業①「ホテルを活用した出張保育サービス」の協力施設は、古名屋ホテルと富士レークホテル及び子育て支援団体「ハッピーキッズ」(出張保育)で、2月2日―3月6日までの間で計13回(モニター計26世帯募集)を予定。
具体的に、母親(1日2人)は、ホテルで一晩ゆっくり休んでもらい、午後4時から翌朝8時までの間、県が派遣する保育士3人(うち1人は看護師の場合あり)が、ホテルの別室で乳児(1日4人)を預かる事業。出張保育委託先は子育て支援団体「ハッピーキッズ」(森澤昌子代表、山梨県甲府市)が務める。
受け入れ先ホテルは、国中地域の古名屋ホテルが1泊2食・託児サービス付き基本宿泊料1万3千円(サービス料、消費税込み)で、このうち利用者が支払う自己負担額は3千円(差額は県からホテルへ補助)。実施予定日は2月2・6・9・13・16・27日、3月2日の7回。
郡内地域の富士レークホテルは1泊2食・託児サービス付き基本宿泊料1万3150円(サービス料、消費税、入湯税込み)で、自己負担額は3150円(差額は県からホテルへ補助)。夕食は松花堂弁当(予定)、朝食は和洋食ビュッフェ(予定)。実施予定日は2月5・12・19・20・26日、3月6日の6回。
後日、モデル事業対象者を含む県内の子育て世帯や市町村へのアンケート調査も実施する予定。
事業に当たっては、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底して行う。感染拡大の状況次第では延期または中止になる場合もある。
問い合わせ=山梨県子育て政策課 ☎055(223)1456。