日旅連、日旅とSDGs共同宣言 持続的な社会に向け課題を解決
2022年3月8日(火) 配信
日本旅行協定旅館ホテル連盟(桑島繁行会長、1843会員)は3月3日(木)、東京都内で2022年度通常総会(オンライン)を開いた。同日、日本旅行(小谷野悦光社長)と地域の課題解決や各施設の取り組みを共創する「日本旅行×日旅連 SDGs共同宣言」を結んだ。地域をつなぐ「面としてのサービス提供」を目指す新たな観光産業に、地域課題の解決や、地域産業振興は必要不可欠であるとして、共同宣言を締結した。
日本旅行はSDGs達成に向け、人・環境・文化の視点から観光資源の保全を中心に活動を行ってきた。同宣言では、地域課題の解決や各施設の取り組みを促進し、地域の観光産業のさらなる発展に寄与することを目的に、各種事業に取り組んでいく。
また、締結に伴って「SDGs推進特別委員会」を立ち上げ、日本旅行のソリューション、ツーリズム、インバウンドの3つの部門と、日旅連の営業推進委員会の法人、個人、訪日部門の各委員会が連携する。
委員会では、脱炭素に関わるカーボンニュートラルや、脱プラスチックへの取り組みなどを通して、持続可能性についての社会課題に対し地域・施設としてどのように向き合うべきか、考えをまとめていく。
締結を受け、桑島会長は、「SDGsは観光業の社会的な存在意義を高めるために重要な取り組み。日本旅行と強いタッグを組んで取り組んでいきたい」と話した。
これに加え、「それぞれの施設において既に多々取り組んでいることもあるが、それをいかにマーケットに届けるか、連携して活動できる体制を作りたい」と意気込みを語った。
小谷野社長は、「今般の共同宣言を皮切りに、個々の役割や取り組みをしっかり応援し、地域の取り組みの価値をさらに高めていく。皆様とのパートナーシップがこれまで以上に必要となってくる。日本旅行はまだ死んでいない。ほかの企業以上に元気があるということを伝えていくため、新たな価値を共に創造していきたい」と強調した。
日旅連の21年中の事業報告では、新型コロナ感染症感染拡大の影響で、リアルでのセミナーやワークショップの開催ができなかったことを振り返った。
前年4月には日本旅行中期経営計画を中心にオンラインセミナーを開き、日旅連ワークショップは、「本来は東京、名古屋、大阪、福岡それぞれの営業本部と直接商談会を行っていたが、21年は東日本と西日本に分かれてオンラインで開催した」と報告。また、第12回日旅連塾は前年11月、SDGsをテーマにリアルで開いた。
来年度は改選期に当たるため、「来年こそ会員の皆様のお顔を直接見て、総会を開きたい」と期待を述べた。
□中計22~25「覚醒」 旅行・非旅行の両立
また、日本旅行は昨年の12月24日(金)、中期経営計画2022~2025「覚醒」を策定した。総会において小谷野社長は、会員に向けて計画の内容を説明。同社は、今般の経営計画に関する企業ビジョンを、「アライアンスパートナーとの共創でお客様の求める価値を実現する『顧客と地域のソリューション企業グループ』」と定めた。