岡田美術館で特別展「花鳥風月 名画で見る日本の四季」開催中 春夏編と秋冬編の2部構成で
2022年3月9日(水) 配信
岡田美術館(小林忠館長、神奈川県・箱根)は12月18日(日)まで、特別展「花鳥風月 名画で見る日本の四季」を開いている。
四季折々の自然や風物を題材とした絵画や陶磁、漆工などの工芸品約100件を展示し、季節の移ろいがどのように表現されてきたかを紹介する展覧会。
7月10日(日)までは「春夏編―若冲・御舟・一村―」とし、日本人に最も身近な春の花・桜から始まり、初夏の牡丹や燕子花、そして舟遊びや夏美人といった盛夏の風物詩をテーマにした作品を展示。同館で約3年ぶりに公開される田中一村の「白花と赤翡翠」や葛飾北斎の「夏の朝」、上村松園の「夕涼」、酒井抱一の「桜図」などが鑑賞できる。
なかでも注目の作品の一つが、2015年に80余年ぶりに再発見され話題を集めた 伊藤若冲の「孔雀鳳凰図」。若冲に画業に専念する環境ができた40歳頃の貴重な作例で、初夏の花である牡丹と桐を、それぞれ白孔雀、鳳凰とともに描いた大作だ。
7月16日(土)からは「秋冬編―光琳・歌麿・春草」と題し、尾形乾山の「色絵竜田川文透彫反鉢」や鈴木其一の「秋の七草図」、葛飾北斎の「雪中鴉図」などを展示。
7月16日から10月3日限定で、2012年に再発見された喜多川歌麿の「深川の雪」の実物を展示。同作品は歌麿の「雪月花」3部作と呼ばれる肉筆画の傑作。「花鳥風月 名画で見る日本の四季」会期中は同館所蔵の「深川の雪」に加え「品川の月」、「吉原の花」3作品の高精細複製画を展示するが、同期間のみ「深川の雪」が実物となる。
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