〈旬刊旅行新聞4月1日号コラム〉新年度がスタート―― 春の明るい旅の話題も増えてきた
2022年3月31日(木) 配信
4月に入った。新年度はいつも少し気が引き締まる。3月31日と4月1日は、たった1日だけど、空気がガラッと変わる。春は出会いと別れの季節とも言われるが、3月の別れの感傷的な感情も4月にはすべて洗い流され、新しい環境や出会いに心を入れ替える季節である。
3月の後半は、東京でも桜の満開の時期を迎えたが、花冷え、花曇りの日が多く、この原稿を書いている今も、美しい桜をゆっくりと眺めることは、まだできていない。
この数年、コロナ禍で春を迎え、すっきりとした心ではなかったため、桜も社会環境に似たように目に映った。「桜がしっかりと咲き誇った年は明るくなる」と、私は信じている。
まだまだ桜は咲いている。もし、東京で間に合わなければ、東北まで満開に咲き誇る美しい桜を見に行こうと考えている。
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4月1日から、都道府県内での旅行を国と自治体が支援する「県民割」の対象が、地域ブロックまで拡大される。
地域ブロックの範囲は、「北海道・東北」「関東」「北陸信越・中部」「近畿」「中国・四国」「九州」の6区分となる。利用には、ワクチン接種3回、または検査での陰性証明などの条件がある。
支援の期間は、ゴールデンウイーク直前の4月28日宿泊分(4月29日チェックアウト分)まで。厳しい環境が続いた観光業界には、久しぶりに明るい話題である。
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もう一つ、朗報がある。バイクの高速道路料金が普通車の半額となるサービスが4月2日からスタートする。これまでは軽自動車と同じ料金だったため、割高感が強かった。11月27日までの土・日・祝日が対象で、平日には適応されない。
「1回の走行が100㌔以上」「ETC限定」「事前の申し込みが必要」など、さまざまな条件も多いが、大きな一歩を踏み出したことは間違いない。
「旅行新聞バイク部」も冬の間は自主トレ中心で本格的な活動は停止しているが、毎年春から始動する。
昨年は4月、浜松市に鰻を食べに行った。帰りには三保の松原から駿河湾越しに勇壮な富士山を眺め、バイク旅の楽しさを満喫した。
8月には東北を巡る「修行」の旅に出た。“ライダーの聖地”蒸ノ湯温泉ふけの湯(阿部剛右社長、秋田県鹿角市)を訪れ、3泊4日の思い出深い旅となった。高速道路の普通車半額サービスは、旅行新聞バイク部にとっても追い風となり、今期も活動の幅を広げ、質を高めていきたい。
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本紙もさまざま春のイベント情報の話題が増えてきた。今号では「2022となみチューリップフェア」や「立山黒部・雪の大谷フェスティバル」などをアピールする宣伝隊が本紙関西支社に来社され、詳しい内容は本紙で紹介している。春を感じる話題が増えてくるのは、記者としても楽しい。
また、日本旅行業協会(JATA)は海外企画旅行の再開に向けた準備として、4月3―7日にハワイに視察旅行を実施する。海外旅行がストップして約2年が経つが、海旅復活への足掛かりとなる取り組みがスタートしている。
コロナ禍の間はひたすら国内旅行をしたが、海外旅行も恋しくなってきた。今年中にはバンコク辺りでグルメ旅をしたいなと思う。
(編集長・増田 剛)