「めぐる」「たべる」「つかる」3つの視点で地域の宝探し 前橋と四万十でON・ガスイベント
2022年4月1日(金) 配信
□群馬県前橋市
群馬県前橋市で2月27日(日)、ONSEN・ガストロノミーイベントが行われた。前橋市の「スローシティエリア」である赤城山南麓の「温泉」と「食」、「自然」、「文化・歴史」などの地域資源を、ウォーキングを通じ体験してもらい、その魅力を存分に堪能してもらうことで、新たな着地型観光コンテンツの1つとして確立・発展させることが狙いだ。
2回目となる今回は、イチゴ狩りや、群馬県産の豚肉と地元の野菜・味噌を使用した「まえばしtonton汁(豚汁)」など前回好評だったメニューに加え、オーベルジュ音羽倶楽部のシェフが同イベントのために特別に考案した、フレンチ料理と地元食材のコラボレーションデリボックスを提供することで、特別感を演出。
また、前橋の2大酒蔵の日本酒を共に味わえるようにすることで、水のきれいな前橋ならではの酒蔵のPRも行った。
コース途中に古墳ガイドツアーを設け、文化や歴史に触れる時間も用意し、食以外でも楽しめるようにした今回のイベント。
主催者は、「地元の食材などを知ってもらい、地域のファンを増やすいい機会なので、開催日前後にイベントに絡めた地域の食・生産者のPRなどを強化し、より多くの県内外の方々に参加いただけるようにしていきたい。市内の事業者に対しても、イベントに参画することで県内外へのアピール・集客につながることをメリットとして伝え、多くの事業者に参画いただけるよう展開していく。そのなかで、事業者同士のつながりを構築することによる盛り上がりも期待したい」と今後の展開を語った。
□高知県四万十市
高知県四万十市で3月5日(土)、ONSEN・ガストロノミーイベントが開かれた。土地や気候、風土が生んだ食文化・伝統・歴史など地域の魅力をコンパクトに楽しめる約10㌔のコース。ガストロノミーポイントを運営する地域の人々との触れ合いを通して、四万十市のファンになっていただき再来訪してもらうことを目指した。
2月下旬から3月上旬にかけて、入田ヤナギ林で約1千万本の菜の花が咲き誇る四万十市。コース設定では、参加者のイベントに対する期待感が最高潮に高まるタイミングで、朝陽がこぼれる満開の菜の花畑からスタートすることに拘った。
提供する食は、カツオのたたきを同地域ならではの「中村塩たたき」にするなど昔ながらの郷土料理や地元の食文化が体感できるメニューを意識。見晴らしのいい高台で寛ぎながら、田舎寿司と温かいツガニ汁でほっとできる場所を演出するなど、提供する場所も重要視した。
参加者によるアンケートで満足度98・5%と高い評価を受けた今回のイベント。コース上で提供した食事や、四万十市郷土博物館や一條神社などの観光名所への訪問も好評だった。
主催者は「ONSEN・ガストロノミーウォーキングは、『たべる』、『めぐる』、『つかる』の3本柱ですが、コンパクトに地域の魅力が伝わる素晴らしいイベントであることを体感できました。同時に、コロナ禍で、さまざまなイベントが中止になったり、旅行が憚られたりしますが、これからは、感染対策を万全に講じたうえで、『できる方法』にカタチを変えながら観光イベントを復活させていきたいと感じました」とイベントを振り返った。