〈出番です〉福江直広さん(西日本旅客鉄道 営業本部 山陰営業部 部長)
2022年4月13日(水) 配信
□情報発信強化で誘客 「地域の人介し魅力発信」
新大阪駅(大阪府大阪市)の駅長を務めたあと、昨年7月に着任した。島根県松江市出身だが、地元山陰での勤務は初めてだ。コロナ禍で難しい局面が続くなか、今年3月には山陽・山陰エリアを結ぶ特急「やくも」が伯備線運転開始50周年を迎えた。「7月には現行車両381系での運転も40周年を迎える。このメモリアルイヤーを利用促進につなげていきたい」と話す。
同社は50周年を記念し3月19日、特急「やくも」1編成6両をクリーム色に赤のラインが入った「国鉄色」に復元し運行を始めた。2024年春以降の新型車両投入まで2年間の限定運行だ。「レトロなイメージは鉄道ファンのみならず、若い人にも訴求できる。2年間のスパンでPRをはかっていく」。
昨年11月からはツイッターやインスタグラムでの情報発信を強化。「山陰にはいいものがたくさんあるが、いいものをいいというだけではダメ。見せ方が重要になってくる」。
新たな観光資源の掘り起こしもテーマだ。例えば鳥取県境港市の境港は生本マグロ(クロマグロ)の水揚げが盛んで、過去には何度も水揚げ量日本一を記録している。「マグロは東北・大間というイメージがあるが山陰でも本当においしいマグロが食べられる。島根にはアナゴもある」。
「コロナが落ち着けば観光の局面になってくる。お客様のニーズが細分化されるなか、地域の皆様の意見を聞きながら一緒になって取り組んでいきたい」としたうえで、「観光の本質は、人を介してその土地の魅力を体験することだと感じる。地域の人々を通じて魅力を紹介し、お客様の満足度を上げていきたい」と意気込む。