トラストバンクなど、新持株会社を設立 食、旅、技で新事業開始
2022年4月8日(金)配信
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営するトラストバンク(東京都渋谷区)などは4月5日(火)、地域経済の活性化を促すため新会社の立ち上げを発表した。同社と、同社の須永珠代会長が代表社員を務める有徳(群馬県伊勢崎市)が共同出資をする持株会社「AINUS(アイナス)ホールディングス」を設立。地域に資金や資源が還流する仕組みをつくり、地域経済の自立と文化の継承・発展を目指す。
アイナスの代表取締役はトラストバンク会長の須永珠代氏が就き、第1弾として「食」「旅」「技(伝統技術)」を軸にした3つの新規事業を始める。「食」に関しては、自然栽培農家を支援する「ネークル」(菅原信広社長)に出資し、子会社化。「旅」においては、富裕層向け宿泊施設事業を展開する「UI(ユイ)」(黒瀬啓介社長)、「技」は、全国の伝統技術を活用した日本発ラグジュアリーブランド「MIZEN(ミゼン)」(寺西俊輔社長)を新たに設立した。
□3つの子会社に出資、地域経済の活性化促す
「ネークル」は、栽培技術やノウハウの提供、農業機械・器具の貸し出しなどを行い、自然栽培農家を支援。1000万円以上を売り上げる営農者を2000人育て、200億円市場の創出を目指す。
「ユイ」では、自治体が保有する土地や建物を富裕層向けの宿泊施設としてサービス提供。新たな観光資源の創出とともに、自治体の歳入増をはかる。第1弾として、2023年に鹿児島県・徳之島町に富裕層向けビラを建設予定。
「ミゼン」は、伝統工芸の職人による技術を未来へ伝承することを目指すとともに、現代のライフスタイルに合わせることで新たな価値を提唱する。富裕層をターゲットに適正な金額で提供することで、職人の地位向上をはかり、地方の経済活性化にも寄与して、伝統産業や文化の維持・発展を目指す。
なお、同日にアイナスの次期社長を募集することも発表した。次世代を担う若手経営者の発掘・育成を通じて、地方の起業家や経営者を増やし、地域経済の自立と文化の継承・発掘をはかる。