全旅連青年部、総会で全国大会方針決定 星部長「『活発に営業できる力』確かめたい」
2022年4月15日(金) 配信
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重部長、1103会員)は4月13日(水)、東京都内で2022年度「第56回定時総会」を開いた。「観光を日本の基幹産業に~Keep Trying~」のスローガンのもと星体制2年目を迎え、今年10月25日に北海道で開催する全国大会や、来年2月に開く旅館甲子園の方針などを決めた。星部長は「(星体制の集大成となる)全国大会では、宿泊業界が活発に営業できる力を確かめることができる内容にしたい」と力を込めた。
総会には、都道府県の県部長など約130人が出席した。
星部長は残りの任期について、「多くの会員は多額の負債を抱えており、どのように乗り越えるか問われる1年になる。このため、今年は復興の狼煙を挙げたい」と力を込めた。
具体的には全国で花火大会が中止になるなか、8月10日の宿の日に、日本の花火の協会などと連携し、花火を打ち上げたい考え。今後、さまざまな地域から有志を募る。
「できる限り多くの場所で実施したい」と呼び掛けた。
さらに、労務委員会では、生産性の向上の一環として、「DXを用いて取り組みをシェアできる環境を整えていく」と意気込みを述べた。
23年2月7(火)~8(水)日には、東京ビッグサイトで国際ホテル・レストランショーと併催して、宿フェスを開催することも明らかにした。同イベントは、宿泊業主体の旅博として、若旦那や若女将などが一般消費者に、47都道府県の魅力を紹介し、国内旅行の活性化をはかる。
来賓には自民党観光産業振興議員連盟の細田博之会長や、岩屋毅会長代行、武井俊輔事務局次長、全旅連の多田計介会長らが激励の言葉を贈った。
細田会長は「ITを活用した若い人の工夫が経営の核心となっている。皆様から知恵を出してもらい、日本を支える観光業を発展させるため、共に歩みたい」と呼び掛けた。
武井事務局次長は、「移動で感染が拡大しないことや、各宿の感染対策を共に国民に伝えることで、旅行の需要回復につなげたい」と力を込めた。
多田会長は、民泊新法や外国人労働者に対する在留資格制度の改正などの成果を振り返り、「業界の要望を叶えるには、政治の力を欠くことができない」と全旅連の活動への協力を求めた。今年で100回目を迎える全旅連全国大会にも触れ、「100周年の節目に相応しいよう、コロナ禍を振り返り、業界活性化に向けた方針を発信したい」と力を込めた。
総会後は「メディアを活用した効果的なプロモーション手法について」と題した、第4回県部長サミットを実施。講師には、NHK大阪局コンテンツセンターの中根健氏が登壇した。
バラエティ番組「ロコだけが知っている」を制作する中根氏は、過去に伊豆の国市(静岡県)の観光情報を放送した理由として、大河ドラマで注目されていることや、コロナ禍も芸者ライブを行ったことなどを挙げた。「視聴者が知りたい情報は取り上げやすい」と紹介した理由を説明した。
さらに、プロデューサーや記者などとコミュニケーションを取ることや、各地域放送局のホームページに情報を投稿することが「さらに、番組での紹介につなげることができる」と話した。