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久住高原 レゾネイト、滞在型健康プログラム開発

原田和信レゾネイト社長
原田和信レゾネイト社長

女性・シニア向け商品化、ダイエット・メタボなど改善

 熊本県と大分県にまたがる阿蘇くじゅう国立公園内にある久住高原で、「レゾネイトクラブくじゅう」や「久住高原コテージ」などの宿泊施設とオートビレッジ、乗馬牧場、別荘などを展開するレゾネイト(原田和信社長、大分県竹田市久住町)は、広大な草原と医学的効果の高い炭酸水素塩泉を活用した「心と身体の健康改善滞在型ヘルスツーリズムプログラム」を開発し、具体的な商品化に向け動き出した。

 プログラムは経済産業省の地域資源活用促進法の認定を7月に取得。今後、事業資金900万円のうち3分の2の補助を受け、自社ホームページでのダイレクト販売や企業・団体の健保組合、女性社員などへの新規需要開拓をはかり、5年後に売上高6千万円を目指す。

広大な草原が広がる久住高原
広大な草原が広がる久住高原

 久住高原は阿蘇五岳と久住連山に囲まれた標高700―800メートルにある広大な草原地帯で、湧き出す温泉も、ミネラルや炭酸ガスを多量に含んだ炭酸水素塩泉というすぐれた泉質を持っている。

 ただ問題は「久住高原の持つ地域資源の価値に比べ、評価が低いこと」(原田社長)で、その評価をいかに上げるかが大きな課題だった。

 そこで取り組んだのが乗馬牧場を生かした「乗馬とホテルライフ」の楽しみ。黒沢明監督の「乱」など、映画やドラマで登場する馬の調教で知られる宮本寛氏を招き、初心者から上級者まで、本格的な乗馬が楽しめるようにした。

本格的な乗馬も
本格的な乗馬も

 原田社長は「国内や海外で乗馬を楽しんできた愛好者も、久住の雄大なロケーションとコースに感動する。これで乗馬は売り上げが4割アップした」と胸を張る。

 同社ではこの強みを生かし、温泉や食などを組み合わせたヘルスツーリズムプログラムに着手。今年3月に大分県の助成を受けて、健康モニターツアーを実施した。男女10人が参加し、乗馬やトレッキングなどの運動を行い、温泉保温、美肌入浴を体験。食事は糖質コントロールされた健康ダイエット食が提供された。

 ツアー実施後、参加者全員の「血圧」「血糖値」が適正値となり、体重、体脂肪率、血糖値、血圧、ストレス度も大幅に改善された。

 同社では「プランがダイエットやメタボに効果が発揮されることが実証された」(同)と自信を深め、内容を整備して磨き上げ「滞在型ヘルスツーリズムプログラム」として完成させた。

 プログラムは(1)地元の温泉療法医指導監修による「温泉入浴」(2)日本ダイエット協会監修の「ダイエットメニューと健康低糖スイーツ」の開発(3)健康乗馬ダイエットとアクティビティの開発(4)ホース・森林セラピー――の4つの要素で構成。さまざまなメニューを組み合わせて2泊3日、3泊4日、1週間の3コースを用意する。料金は2泊コースで5万7千円。来年の試験販売を目指す。

 JTBヘルスツーリズム研究所の調査によると、ヘルスツーリズム市場は国内旅行全体の潜在市場規模の4分の1の4兆1300億円といわれる。他の調査では女性のダイエット人口は2435万人、メタボ症候群と予備群は2400万人以上と推計されている。

 原田社長は「メタケイ酸を多く含む温泉は美容効果も高い。温泉をさらに1本掘るとともに、販路開拓では会員企業や健保組合などに働き掛け、海外の富裕層の誘致もはかりたい」と意欲を燃やす。久住・長湯地区の旅館と連携し、地域全体への拡大も模索する。

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