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アンドリゾートソリューションズ シニアコンサルタント 西村 昭彦氏に聞く

2022年5月1日
営業部:鈴木 克範

2022年5月1日(日)配信

西村昭彦氏

 アンドリゾート(中照策社長、和歌山県・那智勝浦町)は昨年7月、グランピング開業支援を手掛ける新会社「アンドリゾートソリューションズ」(中照策社長、愛知県名古屋市)を設立した。旅館運営で培ったノウハウを生かし、ホスピタリティ重視のグランピング施設プロデュースに力を入れている。同社シニアコンサルタントの西村昭彦氏に、新会社設立の経緯や支援メニューについて聞いた。

【鈴木 克範】

旅館との親和性高い グランピング開業支援で新会社

グランオーシャン伊勢志摩ドーム内

 アンドリゾートの前身は勝浦御苑。昨年2月に社名変更した。現在、和歌山県・那智勝浦温泉の「勝浦御苑」や鳥取県・三朝温泉の「万翆楼」など7施設を運営するが、異彩を放つのが三重県伊勢市のグランピング施設「グランオーシャン伊勢志摩」だ。

 グランオーシャン伊勢志摩は「旅荘海の蝶」のプライベートビーチに立地している。開業前は海辺のバーベキューハウスを運営していたが、「次のステップとして宿泊利用できるグランピングに着目した」(西村氏)という。ただ、グランピング施設の運営はグループでも初の試みだった。収支計画に始まり、各地への視察、ドームメーカーとのやり取り、家具・備品の調達、スタッフのオペレーションなど、急ピッチで取り組んだ。オープンは2020年7月。決断してから約3カ月後のことだった。

 「始めて早々、旅館のノウハウがあればやっていけると感じた」(西村氏)との言葉通り、シーサイドグランピングをコンセプトにした施設は、マスコミやインフルエンサーを中心に話題を呼び、予約の取れない施設として注目を集めている。

 消費者からの注目と併せて増えたのが、視察や運営に関する問い合わせなどのビジネス需要だ。施設の人気を聞きつけ依頼が増えたことから「新規開業の知見を生かした新事業に乗り出した」(西村氏)。くしくも社内は、感染症拡大や自然災害に対しての、リスクヘッジ検討のさなかだった。

 提供メニューは「新規開業支援」と「事業再生サポート」の2つ。新規開業では事業予定地の市場調査や収支計画、開業スケジュールなどの事業計画策定から、顧客ニーズに沿ったグランピング施設の開業、外部パートナー選定、スタッフの育成など、一貫したアドバイスを行う。アンドリゾート各施設の和洋料理人による献立開発など、グループの強みを生かした提案も可能で、コンサルティング費は月額制だ。

 一方、事業再生サポートは既存グランピング施設の集客強化、サービス改善、リニューアル、効果的なオペレーション支援などに応えていく。こちらは売上からサポート費用を支払う成功報酬型の契約となる。

 新規開業の場面では、つくることがゴールではなく、長く続けてほしいとの願いから、経営者やチームメンバーへのヒアリングを重視している。ときどき「今の若者は旅行しない」という話を耳にするが、グランピング施設では20代の顧客が、半年先の予約をするのも日常だ。宿泊の際、装飾を持ち込み撮影するなど、楽しみ方も知っている。グランオーシャン伊勢志摩での経験も伝え、固定観念から一歩前に踏み出し、事業に向き合えるよう提案している。とくに旅館・ホテルとグランピング施設の親和性は高いと実感するなか、「旅館業が、グランピングの認知や成熟に貢献できるよう取り組みたい」(西村氏)と力を込める。

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