旅館運営会社「福本」(静岡県・河津町)が民事再生 負債は約1億円(帝国データバンク調べ)
2022年4月27日(水) 配信
旅館運営会社「福本」(鈴木由紀子社長、静岡県・河津町)は4月5日(火)、東京地裁から再生手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約1億円。
同社は1888(明治21)年10月創業、1962(昭和37)年11月に法人改組した。創業後は「福本旅館」の屋号を用いていたが、63年に移転し、屋号を「河津海苑」に改めた。
和洋室5室、和室2室の計7室を有し、収容人数は30人。各客室から海が見え、地魚や地元産の野菜を用いた会席料理を夕食に提供するなど差別化をはかり、集客につなげていた。
しかし、旅館設備の改修などの設備投資で銀行借り入れを利用したことで、借り入れ依存度の高い状況が続いていた。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響で集客が落ち込み、業容改善の見通しが立たないことから事業継続を断念した。民事再生法の適用を申請し、3月29日に監督命令を受けていた。
なお、営業活動は継続している。