長門市の老舗「枕水館」が破産 負債は約5億円に(帝国データバンク調べ)
2022年5月16日(月) 配信
枕水館(水津弘人社長、山口県長門市)は4月19日(火)、山口地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約5億円。
同社は1831(天保2)年創業、1958(昭和33)年7月に法人改組した。湯本温泉最古の宿を「枕水(ちんすい)」の屋号で経営していた。比較的リーズナブルな料金設定が好評で、95年12月期には年間収入高約4億8700万円を計上していた。
しかし、その後は景気低迷などで利用客が減少。年間収入高は1億円を割り込み、採算性も悪化した。設備改修などに伴う借入金が重荷となり、厳しい資金繰りが強いられていた。建物の老朽化も課題となるなか、新型コロナウイルス感染拡大の影響による緊急事態宣言の発令などで休業を余儀なくされ、事業継続を断念した。