山田館(愛知県蒲郡市)が自己破産申請へ 負債は約1億8000万円(帝国データバンク調べ)
2022年5月25日(水) 配信
山田館(山田金弥社長、愛知県蒲郡市)は4月30日(土)に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、「負債は約1億8000万円の見込みだが、今後変動する可能性がある」としている。
同社は1953(昭和28)年4月に創業、71年4月に法人改組した。蒲郡市の形原温泉で、一般個人向けの温泉旅館を経営していた。日の出を観賞できる立地や、地元三河湾の海鮮食材を使用した会席料理が評価を得て、2016年8月期には年間収入高約1億1000万円を計上していた。
しかし、東海地区をはじめ、そのほかの温泉地との競争が激化していたこともあって、近時は厳しい業況が続いていた。
さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けて、21年8月期の年間収入高は約1500万円に落ち込んだ。各種補助金などを活用してしのいでいたものの、長引くコロナ禍の収束も見込めず、今後の見通しが立たないことから事業継続を断念した。