日本の絹産業の始まりを知る旅 群馬県藤岡市が実施
2022年6年3日(金) 配信
群馬県藤岡市が「絹」をテーマに市内を巡る観光コースをつくり、旅行会社へPRするモニターツアーを3月24日に開催した。
【古沢 克昌】
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藤岡市は、観光客の増加を目指し、世界遺産の「絹」をテーマに市内を巡る観光コースを中小企業基盤整備機構の支援を受けて造成した。同日にはこのコースをPRする目的で、首都圏の旅行業関係者を対象に実際にコースを訪れるモニターツアーを実施した。
ツアーは高崎駅を出発し、世界遺産の「高山社跡」や工芸体験村「土と火の里公園」などを巡る日帰りコース。高山社跡で参加者は、去年10月から改修工事をしている母屋の中に入り、養蚕方法を教える学校だったことなど施設について説明を受けた。2027年度まで母屋兼蚕室の修復・耐震補強で保存整備が行われているため、その時期限定の体験として、①瓦の洗浄②屋根の板葺きの材料に名入れ③缶バッチプレゼント――などを計画しているという。
土と火の里公園繭から糸を取る座繰り体験を行い、地元食材を使用した季節限定のオリジナル「釜めし」の昼食後、桑の木を使用したスプーン作りを行い、自分で作った木のスプーンをお土産に持ち帰った。公園内にあるバーベキュー(BBQ)広場では、BBQの食材と器材がセットになった完全手ぶらのパックプランや、オプションでピザが焼けるプランも用意されていた。
最後に立ち寄った道の駅「ららん藤岡」は高速道路と一般道路の両方からアクセス可能な人気の道の駅。テイクアウト専門の売店では、地元藤岡産のイチゴ「やよいひめ」を使用した「やよいひめ苺ソフトクリーム」が通年で食べられるようになった。イチゴ本来の優しい甘さが楽しめ、ほかのイチゴソフトとは一味違う逸品だ。
藤岡市は、この観光コースを「日本の絹産業の始まりを知る旅」と名づけ、新年度から一般向けのモニターツアーとして参加者を市のホームページで募集する予定だ。
問い合わせ=藤岡市経済部商工観光課 ☎0274(40)2317。