白糸の滝など2社が特別清算(山形県鶴岡市) 負債は2社合計で約7億7700万円(帝国データバンク調べ)
2022年6月6日(月) 配信
ドライブインや飲食店を経営する「白糸の滝」(山形県鶴岡市)と、関係会社の「丸甚商事」(同所)は5月18日(水)、山形地裁鶴岡支部から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は2社合計で約7億7700万円。
白糸の滝は1977(昭和52)年10月に創業、80(昭和55)年12月に法人改組。鶴岡市(旧・朝日村)の国道112号沿いでドライブインを経営するほか、山形市内で中華レストラン、地元ゴルフ場、観光施設内でレストランや土産物店の経営も行い、99年2月期には年間売上高約10億2000万円を計上していた。
しかし、山形自動車道の整備により、国道112号の交通量が減少し、主力のドライブインの集客が低迷。2017年12月期(02年決算期変更)の年間売上高は約2億7500万円に落ち込み、赤字経営を余儀なくされていた。このため、事業再生スキームが策定され、18年10月に新会社「白糸の滝」(山形市)を設立。19年2月1日に会社分割により新会社へ事業を譲渡し、旧会社は21年12月31日に開いた株主総会の決議により解散していた。
丸甚商事は1966(昭和41)年創業、翌67年5月法人改組。ドライブインと食堂を経営し、01円3月期には年間売上高約8億5800万円を計上していたが、東日本大震災などの影響で17年12月期の年間売上高は約3億2000万円に減少。白糸の滝と同様の措置となった。
負債は17年12月期末時点で白糸の滝が約4億2800万円、丸甚商事が約3億4900万円、2社合計で約7億7700万円だが、「その後変動している可能性がある」(帝国データバンク)という。
なお、2社が経営していたドライブイン、飲食店などは新会社のもと、通常通り営業している。