愛知県旅行業協会、22年度通常総会開く 「値下げ合戦終了を」
2022年6月10日(金) 配信
愛知県旅行業協会(藤田雅也会長、214会員)は6月7日(火)、ホテル竹島(愛知県蒲郡市)で2022年度通常総会を開き、約80人が出席した。会員数が減少したことを受けて、地区の数を7から4に減らし、再編成した。
藤田会長は冒頭、観光業などをはじめとしたさまざまな業界で、物価が高騰している現状に触れ、「これまで利益率の低い商品が多かったが、この際に魅力的なツアーづくりを目指し、値下げ合戦を終了してほしい」と呼び掛けた。
コロナ禍で団体旅行が縮小し、個人が増えている現状について、「我われが扱う金額は市場全体の数%だ。全体のトレンドが変わっても、20~30年以上掛けて築いた顧客との信頼関係で、団体を復活させることができる」と鼓舞した。
来賓の嘉村徹也中部運輸局局長は、コロナ禍の影響を受けた旅行業者に向け、県民割などを創設したことを振り返った。
そのうえで、「多くの受入地域は新型コロナウイルスの拡大に不安を覚えている。マニュアルを遵守して、感染防止に協力してほしい」と求めた。
今年度は名古屋第1~3地区を統合し、名古屋地区へ再編する。さらに、尾張地区と愛知知多地区をまとめ、尾張知多地区にするほか、西と東に分かれていた三河地区を1つにする。
会員数が12年と比べて3分の2以下に減るなか、地区の力を結集させ、協会全体の一層の活性化をはかる。
同日には愛知県旅行センター(森川雅史社長、223株主)が株主総会を開催した。
森川社長は「昨年度、県民割の事務局など新たな収益も確保した。今後も、外部からの収益を確保して、株主に還元したい」と意気込みを述べた。
来賓として出席した(株)全旅の中間幹夫社長は、同協会におけるクレジット決済代行サービス全旅ペイメントの売上が、前年比100%を超えたことを報告。「ネット申し込みの増加でクレジットカードを選択する消費者が増えた。これからもデジタル化を進めていく」と話した。
また、愛旅協・協定会員連盟(三田幸宏会長、131会員)も同日に、21年度定時総会を催した。
コロナ禍で旅行会社への営業活動が制限されるなか、三田会長は「3年ぶりに愛旅協と懇親会を開くことができる。各宿の魅力をアピールし、送客につなげてほしい」と語った。
3者の総会後には、合同懇親会が開催され、盛会裏に終わった。