ANHA、要望活動を積極的に 会員支援で宿泊産業復活へ
2022年6月22日(水)配信
全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長、正会員230ホテル)は6月13日(月)、東京都内のホテルで2022年度通常総会を開いた。22年度は、政府による経営支援策の要望活動や支援事業に積極的に参画し、宿泊産業復活のための会員支援に取り組んでいく。
同連盟は昨年度、創立50周年の節目を迎えた。清水会長は昨年度の事業を振り返り、周年を契機に新たな理念「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」の策定、連盟の名称変更のほか、正会員以外の会員も事業活動に参加できるように支部規約を改正したと報告。「サステナブルな連盟にしていかなければならない」と強調した。
来賓としてあいさつに立った観光庁観光産業課長の柿沼宏明氏は、隣県から地域ブロックに対象を拡大している県民割について言及。最終的に全国向けの国内観光需要喚起策への展開を予定していると述べ、「宿泊業界の声を背負う立場の観光庁として、なんとか早期に開始できるように働き掛けていかなければならない」と力を込めた。観光庁として「宿泊施設をはじめとする地域の再生と高付加価値化を実現していきたい。宿泊施設と手を携えて、地域を良くしていきたい」考えを述べた。
22年度の主な事業計画として、新型コロナウイルスの感染防止と社会経済活動の両立を目指し、会員ホテルの価値向上、宿泊客の安全・安心の確保のための事業を、重点的・効率的に実施するとした。具体的には、政府による経営再建や雇用維持などの経営支援策の要望活動や、国の支援事業に積極的に参画して宿泊産業復活のための会員支援に取り組む。
このほか、国の観光政策に積極的に提言し、関係省庁や関係機関と連絡協調して観光立国の実現に寄与。基幹産業を担う会員ホテルの経営強化をはかる団体としての存在価値を発揮するなど、22年度で積極的に取り組む活動内容を盛り込んだ。
なお、昨年度に引き続き22年度の年会費を減免する議案が可決承認され、昨年度と同様に正会員は全額免除、準会員は従前通り、賛助会員は半額に決めた。また、22年3月31日(木)をもって粉川季雄業務執行理事、今回の総会終結のときをもって長谷川智英理事が退任。新任として業務執行理事に有野一馬氏、理事に藤橋由希子氏が選任され、可決承認された。
そのほか、コロナ禍により開催を延期していた創立50周年の記念式典について、11月15日に東京都千代田区の東京會舘で開催予定と発表した。