九州観光機構 リピーター確保に注力 組織名から「推進」外す
2022年6月29日(水)配信
九州観光推進機構(唐池恒二会長)は6月15日、福岡市内で会見を開いた。唐池会長は、同日開催の22年度定時総会で決定したリピーターの確保などに注力することを新たに追加したビジョンと、ミッションを明らかにし、組織名の改称と新事業計画の概要を説明した。
ビジョンでは、従来の「観光を九州の基幹産業にする」という目的に、「地域との共生をはかりながら、リピーターを中心にした交流人口を増やす」を追加した。唐池会長は「重きを置いたのは、リピーターの確保と拡大だ」と強調した。
ミッションでは「誘客」だけでなく、「魅力ある観光地づくり」と「旅行したくなる環境づくり」の3つの貢献を課し、機構名も「推進」を外して「九州観光機構」に改称。「プロセスでなく、結果を出せる機構でありたい」と強い決意を示した。
新年度事業計画では、3つの新機軸を紹介。1つはインターネットテレビ局「チャンネル九州塾」の開局。機構オフィス内にスタジオを開設し、7県知事や話題の人などとの対談、九州各地の旬の地域情報など発信する。7月4日からユーチューブで動画配信を開始する。
2つ目はリピーター拡大作戦の一環として、「九州・たびたびの旅キャンペーン」を実施する。九州内宿泊施設に1人1泊するたびに1ポイント贈呈。3ポイント貯まれば、5千円のクーポンがもらえる。
期間は9月中旬から23年3月末予定で、8月に詳細を発表する。
3つ目は「学生対抗九州観光ビジネスプランコンテスト」の開催で、優れた観光プランを表彰する。九州内の大学・大学院、短大、専門学校などから約20校の参加を見込む。
唐池会長は「食、イベントも観光資源で今からでも作っていける。磨き上げ魅力ある観光資源にしたい」と力を込めた。