薬草と祭りのまち 飛騨古川がプレスツアー
2022年7月20日(水)配信
岐阜県飛騨市は6月30日(木)~7月1日(金)、農産物直売施設「そやな」の開業に合わせプレスツアーを行った。
「薬草」、「古川祭」をメインに、食や景観、歴史などを通じ、町の魅力を探る2日間。伝統的な木造の町屋が軒を連ねる飛騨古川の魅力を、食と薬草を軸にまとめる。
城下町の面影を残す飛騨古川の人気スポットの一つが、瀬戸川と白壁土蔵街。瀬戸川には約1192匹の鯉が泳いでいる。
毎年4月19~20日に行われるのが、「古川祭」。ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」にも登録され、全国に名を馳せる古川祭は、町の高台にある気多若宮神社の例祭で国の重要無形民俗文化財にも指定されている伝統神事。
「飛騨古川まつり会館」では、この祭りの魅力をいつでも体感できる。館内では、貴重な道具や、祭りで使用する「屋台」10台を定期的に入れ替えながら3台展示する。
□食や体験通じ 薬草を楽しむまち
面積の9割以上を森林が占める飛騨市には、日本に約350種存在する薬草のうち245種類以上が自生している。飛騨の人々にとって薬草は、薬箱のような役割を担い、野山に自生する薬草を摘み、薬効を自然と体に取り入れて暮らしてきたという。先人たちの知恵を大切に受け継ぎ、薬草を地域資源として生かすまちづくりに取り組むため2021年にできたのが、「ひだ森のめぐみ」。
施設1階では薬草七味づくりや入浴剤づくりなど、さまざまなワークショップを開催。薬草七味づくりでは、クロモジやスギナなどここならではの薬草の粉末6種とムラサキイモやニンジンなど6種の野菜の粉末、トウガラシ、サンショウ、チンピを自由に組み合わせ、自分だけの七味をつくることができる。
市内には同施設のほかにも、茶やカレーなどさまざまなカタチで薬草を楽しめる店が点在。「蕪水亭OHAKO」では、メナモミ入りハンバーグをメインに、クワの葉入りキノコソテー、メナモミソースで食べる飛騨野菜の素揚げ、オリジナル薬草ドレッシングのサラダが楽しめる「旬の薬草ランチプレート」を提供している。
□そばや飛騨牛、地酒グルメツアーも一押し
飛騨古川は、大きめに切られた肉がふんだんに入っている飛騨牛コロッケが楽しめる「ひだコロッケ本舗」や、薬草や飛騨牛など飛騨の食材を使ったさまざまなメニューで本格手打ちそばが味わえる「福全寺蕎麦」などおいしいものに溢れたまち。また、まち歩きとともに、1704(宝永元)年創業の蒲酒造場、渡辺酒造店それぞれの酒蔵で季節限定酒を探すのも楽しい。
もう一つ、地域の味を満喫するのにおすすめなのが、「おかず屋・山本」。夕飯時に地元の人でにぎわう人気店で、ころ芋の煮っ転がしのような郷土の味から、唐揚げやアジフライのような定番の総菜までさまざまな料理を安く堪能できる。