「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(7月号)」
2022年7月23日(土) 配信
□特集&主な内容
今号では、まるごと1冊で横浜を取り上げました。自身も横浜に住んでいらっしゃり、日仏交流史の専門家である横浜国立大学名誉教授の西堀昭さんには、横浜とフランスとの関わりを軸に横浜の歴史をうかがいました。日本初の日刊新聞、1871年1月28日に創刊された横浜毎日新聞も紹介しました。あまり知られていない一面として、東京の山谷、大阪の釜ヶ崎に並ぶ日本の三大ドヤ街の一つ、寿町について、その歴史から現在の状況を現地リポートしています。横浜を舞台にした映画もまとめました。1949年の美空ひばり主演の「悲しき口笛」、1963年の黒澤明監督の「天国と地獄」、2011年のアニメ映画「コクリコ坂から」など。グルメページでは崎陽軒のシウマイや横浜で創業したすき家、旅行ページでは三渓園を取り上げました。
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□〈フランスの様子〉フランスが見る日本
7月7日、久々に「ル・モンド」が日本を大きく扱ったのは、6月の日本の異常気象の話題。日本では国内ニュースとして扱われていたが、フランスでは、国際ニュースではなく、「地球」ページで取り上げられた。◆この記事では、異常気象の気温や期間、熱中症での入院者数や死者数、そして梅雨がある日本の特殊性も伝え、電力不足や水不足、台風被害の確率の上昇などのポイントも専門家の発言から紹介している。◆そして参議院選挙に絡めて、気候の問題が日本の政治でまったく取り上げられない原因を紹介している。◆つまり:日本には緑の党がない(フランスには大きな政党としてある)、市民運動が盛んではない(フランスは盛ん)、日本の国内電力の9割近くは化石燃料に頼る(フランスは8割近くが原子力)、日本では有機農業が少数(フランスは農地の13%近くが有機農業)。◆日本の異常気象だけではなく、こうした日本の政治的・社会的状況もあまり知られていない驚きの事実だということだろう。◆フランスでも猛暑が頻発しているが、それは国内ニュースであるだけではなく、「地球」規模の視点から語られることが多い。
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フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉