星野リゾート 九州など4軒開業へ 都市苦戦で温泉地好調
2022年7月22日(金) 配信
星野リゾート(星野佳路代表)は6月27日、福岡県福岡市で九州プレス発表会を開き、今年8月以降に九州・山口で温泉旅館「界」など4施設の開業計画と、沖縄・山陰地区での展開を発表した。
星野代表は国内施設の予約状況について「旅行需要は戻っているが、地域とホテルタイプで差がある」と話し、「東京などの都市や飛行機で行く沖縄、北海道などは完全回復していない」と説明した。
ただ、「都市周辺の軽井沢、那須、箱根などの観光地は好調で、温泉地は単価も上がり、稼働も高い。全国の温泉地も同様だろう」と述べ、「海外旅行していた日本人が温泉地に戻り、訪日観光客を失った都市が苦戦している」と分析した。
九州のインバウンド市場は、「極端にアジア依存で、欧米豪の比率を高めることが重要」と指摘した。
4施設のうち、「界 由布院」(大分県由布市)は8月3日に、開業する。客室数は45室で、棚田を中心に四季の表情を感じる温泉宿に仕上げる。
11月25日に開業するのは「界 雲仙」(長崎県雲仙市)で、客室数は51室。噴気や湯気に硫黄の香りが漂う雲仙温泉で、異国情緒あふれる温泉宿をイメージする。
2023年春には、熊本県熊本市に都市ホテルブランド「OMO」が九州に初進出する。「OMO5熊本by星野リゾート」は熊本城を見上げるメインストリートにあるホテルで、客室数は160室。街歩きを楽しくする旅を発信する。
山口県下関市の関門海峡に面した「あるかぽーと」には、25年秋にリゾートホテル「リゾナーレ下関」(仮称)を開業。客室は約190室を予定する。
このほか、島根県出雲市には、11月16日、「界 出雲」を開業する。また、同日には同県松江市にある玉造温泉の「界 玉造」がリニューアルオープンする。