西武秩父駅周辺の古民家3棟を改修した全8室の分散型宿泊施設 「NIPPONIA秩父 門前町」8月5日開業へ
2022年7月27日(水) 配信
秩父まちづくり(藤原岳史代表、埼玉県秩父市)は8月5日(金)、「NIPPONIA秩父 門前町」を開業する。秩父エリアにおける古民家活用事業の第1期事業。西武秩父駅周辺の古民家3棟を改修した全8室の分散型宿泊施設。宿泊客以外も利用可能なレストランとカフェも併設する。
マル十薬局を改修した「MARUJU棟」と「小池煙草店(登録有形文化財)」と「宮谷家(同店に併設)」を改修した「KOIKE・MIYATANI棟」からなる同施設。
フロント機能がある「MARUJU棟」には、2つの蔵、離れ、母屋の5部屋を用意。併設のレストランでは、秩父の食材、郷土食、フランス料理らしいエッセンスやテクニックをふんだんに盛り込んだ創作フレンチを昼はプリフィックススタイル、夜はコース料理で提供する。
一方、「KOIKE・MIYATANI棟」には3タイプの客室に加え、煙草店1階を改修したカフェを設ける。また同施設では今後、人力車での秩父散策など、さまざまな体験プログラムも提供する予定だ。
分散型宿泊施設を開業する秩父まちづくりは、西武リアルティソリューションズ(齊藤朝秀社長、東京都豊島区)と秩父地域おもてなし観光公社 (北堀篤会長、埼玉県秩父市)、NOTE(藤原岳史社長、兵庫県丹波篠山市)、三井住友ファイナンスリース (SMFL、橘正喜社長、東京都千代田区)の 4 社で共同出資により設立された。
西武リアルティソリューションズは事業全体の支援や西武グループとの連携、情報発信を行う。秩父地域おもてなし観光公社は施設の運営サポートや、地域との調整、情報の発信、NOTEは古民家を核としたエリア計画策定や開発支援を実施。また、SMFLはファイナンスのアレンジメントを担っており、地域との関係性が強い秩父地域おもてなし観光公社が主体となり秩父市の支援も受けながら、古民家再生ホテルの整備など地域の活性化を進めている。
7月26日には、関係者が一堂に会し開業セレモニーが行われた。西武グループを代表し登壇した西武ホールディングスの後藤高志社長は「西武グループとして初めて古民家再生ホテル事業に参入する。さまざまな価値、行動変容が行われる現在において、古き良き資産に注目し、さらに磨きをかけ、秩父のさらなる魅力向上に取り組んでいきたい」との考えを示した。
NOTEの藤原社長は「滞在される方に観ていただきたいのは秩父そのものの歴史や暮らし、文化。住んでいると錯覚するような滞在とを通じ、ここにしかない暮らしや文化を身体に染み込ませていただけるような宿をつくることが大切。このプロジェクトは秩父における新しい観光まちづくりのスタート。秩父に住んでいただけるような事業に(育てていきたい)」と力を込めた。
秩父市の北堀篤市長は「今回の古民家再生事業は、秩父地域にとって意義ある取り組み。行政としても、地域活性に資する取り組みになるよう支援、連携していく」との期待感を示した。