城西国際大学観光学部・山本ゼミの学生 「チバピザ」メニュー開発へ 「地元食材で観光客を喜ばそう」
2022年8月4日(木) 配信
城西国際大学(千葉県東金市)観光学部の山本ゼミは、「千葉県の美味しい食材で観光客を喜ばそう」と、学生たちが「チバピザ」メニューの開発と提案に取り組んでいる。
山本剛助教は「千葉県内の観光地の『旅ナカ食』は、海鮮丼や生魚など同じようなメニューで占められている」との現状認識のうえで、「固着しつつある観光客への食を学生がしっかりと考えて新たなメニュー提案をしたい」と、「~ビバ! チバ‼ ピザ!!! 観光客満足度向上プロジェクト」を立ち上げた。
ピザに焦点を絞ったのは、さまざまな食材を盛り込むことが可能であり、火を通すことで、「子供や外国人旅行者などあらゆる層に楽しんでもらえる」ためだ。
山本ゼミの3年生と4年生は3カ月前から、「“観光客が喜ぶ”千葉県産の食材探しとメニュー開発に向け、地元農家や漁師、食品加工会社などを奔走した。
7月15日(金)には、県内のガス会社「大多喜ガス」ショールームBeE(千葉市緑区)で「チバピザメニュー開発予選会」を実施した。3年生を中心に2人組6チームが「おかずピザ」と「スイーツピザ」の2種類を作った。
審査委員は、「海の駅 九十九里」課長代理の酒井浩市氏をはじめ、親子クッキングコンテスト全国大会で入選経験のある「大多喜ガス」経営企画部地域共創グループの石川章子氏、観光業界の専門紙「旬刊旅行新聞」編集長の増田剛氏、そして九十九里町のゆるキャラ「くくりん」が務めた。①味②コスパ③手間④レア度⑤チバ感――をそれぞれ5点、合計25点満点で採点した。
千葉県産甘栗に鴨川レモンを添えたレシピや、千葉特産のびわとピーナッツぺーストを合わせた贅沢スイーツピザ、大原産タコを事前に銚子産醤油とニンニクで下味をつけ、タコの触感と鰹節の風味を感じさせるおかずピザなど、アイデアあふれる斬新な作品が学生たちの説明とともに提供された。審査員らは「このまま販売しても人気メニューになるのでは」などと高く評価。ハイレベルでの争いとなった。
とりわけ高得点だったメニューは、イワシをそのままの形で具材とし、アンチョビとオリーブを混ぜてペースト状にしたタプナードソースを使用した「イワシの親子ピザ」や、各審査員から「ビールと一緒に食べたい」と絶賛され、満点を獲得した「イカ一夜干しのおつまみピザ」。
これら予選で高評価を得たメニューは、9月9(金)~11日(日)に「海の駅 九十九里」(九十九里町)で披露し販売も行う予定だ。
山本助教は「産学協同研究がテーマの山本ゼミでは、さまざま企業とも連携しながら、観光を学ぶ学生の視点やアイデアで地域に光を当て、活性化に向けた提案を続けていきたい」と話す。