文化庁、2016年認定の日本遺産19件の総括評価を発表
2022年8月4日(木) 配信
文化庁はこのほど、2016年認定の19件の日本遺産の総括評価を発表した。16件が認定継続となり、うち3件を他の地域のモデルとなる地域として「重点支援地域」に選定。3件は再審査となった。
同庁は2021年、評価制度を創設し、観光客の入込数・滞在時間・消費金額(客単価)、人材育成などを評価し、基準に満たない場合に日本遺産認定を外すことなどを決定した。
再審査となった「『いざ、鎌倉』~歴史と文化が描くモザイク画のまちへ~」(神奈川県鎌倉市)など3件は、共通して日本遺産の要であるストーリーを生かした取り組みが不十分であることなどから継続審査となった。再審査の結果は今年の秋以降に公表され、場合によっては日本遺産の認定を取り消されることになる。
文化庁は同日、3件の申請があった2022年度の日本遺産「候補地域」に関し、「日本遺産審査・評価委員会」における審議の結果も公表した。
「いずれの地域も個々の構成文化財は魅力的だが、1つのストーリーとしてそれ生かせていないので魅力が十分に伝わらない」ことや、「事業計画の具体性の記述に不十分な箇所があり、ビジョンの実現が難しい」ことなどから、今回の認定はすべて見送りとなった。