HIS秋の旅行予約動向調査 入国制限のない欧州が人気集める
2022年8月17日(水) 配信
エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)が2022年9~11月の秋の予約状況からまとめた旅行予約動向によると、国内旅行に加え、入国条件が撤廃されたヨーロッパなど長距離路線が人気を集めていることが分かった。
調査は8月1日(月)、同社が発売している9月1日(木)~11月30日(水)のパッケージツアー、ダイナミックパッケージ、国際線航空券などを申し込んだ旅行者を対象に行われた。
海外旅行の予約者をランキングで見ると、1位は3割を占めたハワイ・ホノルル(前年同日比1105・2%増)。レジャー目的だけではなく、コロナ禍で延期していた記念旅行や、海外挙式に伴う参列者の予約も増加している。
2位はタイ・バンコク(同2542・8%増)、3位は韓国・ソウル(同3344・7%増)となり、比較的近距離であり、入国条件の緩和が行われている国が上位にランクインした。
また、ヨーロッパからパリやロンドン、ミラノ、ローマなど各都市がランクイン。10位には、50周年セレブレーションが行われているウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートがある米国フロリダ州・オーランドが食い込んだ。
一方で、台北やバリ島、香港などは、依然観光目的の入国禁止や隔離措置などの入国条件の厳しさや、直行便の運休などが影響し、大きく順位を下げている。
同社では、現在まで38の国と地域の海外ツアーを再開している。この影響で、海外旅行全体では同1374・5%増と大きく上回っているが、コロナ前の19年比では15%程度の予約数となり、本格的な回復の軌道には乗っていない。
海外旅行全体の平均単価は同30・5%増の21万6800円。19年比では90・3%増。同社は、「燃油サーチャージの高騰や、単価の高い長距離路線が好調なことが理由に挙げられる」と分析している。
国内旅行の予約者ランキングでは、1位が沖縄県(同137・2%増)、2位が北海道(同165・1%増)となった。次いで、3位は大阪府(同582・5%増)、4位が長崎県(同128・7%増)、5位が東京都(同235・4%)という結果になった。
出発日で見ると、海外旅行は9月19日(月・祝)敬老の日を含む連休や、週末を絡める出発日が人気を集めた。10月・11月も同様に「祝日を絡めた出発日が先行して予約が動いている」(同社)。
国内旅行では、間際の予約が多く、9月頭の日曜や平日出発が人気。