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第100回記念全旅連全国大会へ―歴代会長がメッセージ(祝辞) 山口 英次 氏(在任 2001~2003年)「『メタバース』に注目を」

2022年9月10日
編集部

2022年9月10日(土) 配信

山口英次氏

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会が結成され以降、ここに100年を迎え、その一端を担わせていただいた私も大きな喜びを感じております。同時に次の100年に向かってのスタートの年でもあります。さらなる発展を期待しております。
 
 私が会長に就任しましたのは、21世紀の始まりの2001年でした。この2年間で最も印象に残った思い出は、JRのホテル問題といえます。 
 
 それは02年の福井県で行われた全国大会を欠席したことです。その理由は大会当日、自由民主党の中小企業分野調整法の分科会においてJRホテル問題での結論を出すということで、出席要請があり福井から東京へ戻ったのです。
 
 当日の会の出席者は国土交通省と東日本旅客鉄道(JR東日本)、九州旅客鉄道(JR九州)、自民党関連議員で、結論は私などから要求していたJR側に対しての「見直し、変更」が認められ大きな成果を得たと思ったのですが、その後、問題が生じた旅館組合の報告はほとんどが満足を充たすまでに至らなかったことを聞き、政治の限界を知り得た思いがいたしました。
 
 さて、明るいニュースは1900年代の終わりごろから登場したインターネットです。正に世界の情報システムが変わり、全旅連も大きな成果を挙げることが可能になりました。
 
 20年以上のインターネットの再来といわれるメタバースが本格的に始動してきました。メタとは高次元、バースは世界の造語です。基本は「VR」(バーチャルリアリティー)、つまり仮想現実の世界です。
 
 現実をデジタルコピーでない自分の分身(アバター)が旅をし、あるいは「モノ」や「コト」の魅力的な場を提供してくれれば、次はアバターではない自分自身が現地に行きたくなるのは必然といえます。世界中の人々がメタバースの情報によって「動く」という現象が起こるでしょう。いずれにせよメタバースが必ずや宿泊業を潤す大きな存在となることが期待できると確信しています。
 
 どうぞメタバースに注目してください。

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