スペイン政府観光局、日本の重要性強調 プロモーションも計画
2022年9月27日(火) 配信
スペイン政府観光局は9月21日(水)、スペイン大使館(東京都港区)で会見を開き、日本市場の重要さを強調し、観光業界の現状やプロモーションの計画などを発表した。
フェルナンド・バルデス観光庁長官は冒頭、来日の目的について「(日本の)観光庁と観光協力に関する覚書を締結し、往来の回復に向けた基礎を築く」と語った。さらに、ツーリズムEXPO2022では、約90平方㍍のブースに州の観光局やホテルなど14団体が出展することをアピール。「観光庁だけでなく、多くの団体などが日本を重要な市場として捉えている」と強調した。
スペインについては、9月1日(木)から、渡航前にウェブなどで健康状態を申告するスペイントラベルヘルスを廃止。現在は3回目以上のワクチン接種証明書や出発72時間前のPCR検査による陰性証明書などで入国可能となった。今年の観光客数はコロナ前の2019年比で8割程度となる見込みだ。
政府はコロナ禍以降、事業者に経営や雇用を維持してもらうため、観光産業に約526億ユーロ(日本円で約7兆4700億円)を融資。「パンデミック前と変わらない受入体制と品質を提供できている」という。
一方、日本市場は回復が遅れているため、旅行会社やツアーオペレーターなどへのプロモーションを強化し、観光客の増加につなげたい考えだ。
具体的には、視察旅行を通して、23年に没後50年を迎えるピカソ生誕の町マラガのほか、縁のある都市として、マドリードやビルバオなどをアピールする。日本で人気が高まっているとして鉄道の旅や、滞在日数を増やしてもらうため、カナリア諸島でのワーケーションなども訴求していく。
バルデス長官は「観光事業者は日本からの観光客を心待ちにしている。旅行事業者にはスペインの魅力を知ってもらい、送客につなげてほしい」と語った。