サービス連合、雇用守る政策を要望 「明るい兆し見えるが、離職増加」
2022年10月6日(木) 配信
サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(後藤常康会長)は今年4月~来年3月まで、政府の経済財政運営に反映してもらうための重点政策要請書を立憲民主党や国民民主党のほか、観光庁や厚生労働省などの官公庁に手渡す。観光産業の事業と雇用を守り、経済活動を回復させたい考えだ。
9月22日(木)に開いた会見で櫻田あすか副会長は「(業績回復への)明るい兆しが見えてきたが、若手を中心に離職が続いている。全国旅行支援の開始で人手不足も懸念されている」と現状を語った。
観光に関わる重点政策は3項目を作成した。1つ目の外国人観光客の円滑な受け入れに向けては、6月10日(金)から外国人観光客の観光目的での入国が認められた一方で、「現在も日本からの帰国時に陰性証明書が必要な国がある。検査を行う機関の数は都道府県によって差が開いている」という。地方も外国人から選ばれるために、地域格差の是正や情報発信の強化を求めている。
地方創生は、国が観光を地域経済の活性化の切り札に位置付けていることを受け、さらなる多様化が見込まれる需要への対応力を強化する目的で盛り込んだ。国が地方創生の基本方針として策定する「まち・ひと・しごと創生基本方針」で、人材育成の推進を盛り込むよう要求する。
また、観光産業が将来も持続的に発展するために「地球環境問題への対応」では、脱炭素化が欠かせないという。高効率設備の導入は多額の費用が必要であるため、国による補助を要望している。