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【特集 No.621】國學院大學 観光まちづくり学科設立 地域を見つめ 地域を動かす

2022年10月21日
営業部:後藤 文昭

2022年10月21日(金) 配信 

 2022年4月、國學院大學(東京都渋谷区)に観光まちづくり学部観光まちづくり学科が開設された。また学科開設に合わせ、学部の付属組織「地域マネジメント研究センター(CMI)」も設置された。スローガンは、「地域を見つめ 地域を動かす」。「地域」、「理論と実践の両面」、「文理両方」からの学びを大切にし、「地域に力点を置き、まちづくりを行うプロフェッショナルを育てること」を使命とする同学部の設立経緯や教育方針などをまとめる。

  ――観光まちづくり学部観光まちづくり学科設立のきっかけを教えてください。

 國學院大學には神道文化学部があり、毎年多くの神職者を輩出しています。神社は地域の祭りの核であったり、伝統行事の中心であったりしますが、人口減少や高齢化率の上昇によって日本各地のまちが活気を失いつつある現状に対し、神社関係者は危機感を抱いています。 

 大学として彼らの「地域を活気づけてほしい」という声を受け設立されたのが、観光まちづくり学科です。

 ――「観光まちづくり」とは。

 「観光まちづくり」という確立された学問はありません。

 地域社会が努力し応援団を増やす。そしてその応援団が地域経済を回し、地域の環境を良くしていく。この循環がうまく回る仕組みをつくることを私は「観光まちづくり」と定義しています。

 この3つは社会と経済と環境を指しているので、サステイナビリティの3本柱とも言えるのではないでしょうか。ですから我われは、「サステイナビリティ」の地域版のようなものを観光を契機に確立させたいと考えています。 

 ――どのような学生を育てていきますか。

 我われは、「地域を見つめ 地域を動かす」をスローガンとして掲げています。
 「地域を見つめ」というのは、地域の特色をしっかりと発見し、磨き上げるという意味です。地域の特色は歴史や文化、自然などどのようなものでも良いので、学生には自分たちのまちならではの特色を発見してもらいたいという思いを込めています。

 そして課題解決に向け動き出す、つまりまちづくりに取り組むことを「地域を動かす」と表現しています。

 このため、卒業に向けて制作する「卒業論文」も「卒業研究」とし、地域の課題や観光政策を机上の学習だけでまとめるのではなく、自身で地域を選択し、その地域の課題を解決する計画の立案や、地域振興につながる名産品の開発計画などを、類似事例との比較などの調査もしながらまとめてもらうこととしています。

 観光地域づくりは我われが新しく確立させようとしている学問なので、地域に出掛け、見つめ、課題を解決する方法を提案する力を養うためにも「地域から学ぶ」ことは非常に大切になります。

【全文は、本紙1884号または10月27日(木)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

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