食べ方
入社して日が浅いなりに、さまざまな土地で、さまざまな料理に出会った。なかには、自発的に口に入れることはないだろう、と思っていたものもある。
イナゴの佃煮。とくに珍しくもないが、姿形の問題で敬遠していた。視察会で食べたそれはパリパリしていて、なんというか、単なる佃煮だった。
泥臭そう、と思っていた「コイの洗い」は白身なのに濃厚なうまみで、まさに洗練された一品だった。
民泊先で出された「シカの刺身」には参った。さすがにジビエの生肉はいかがなものか。案の定、国は規制に乗り出す方針のようだ。
気の進まない料理を食べるとき、僕は、昔放送していたTV番組「世界ウルルン滞在記」を思い出す。さて皆さんの食べ方は。
【西田 哲郎】