No.389 アニメ観光とその取り組み - 作品を地域の観光資源に
アニメ観光とその取り組み
作品を地域の観光資源に
アニメの舞台となった場所に作品ファンが集まる「アニメ聖地巡礼」という観光スタイルがある。一見マイナーな観光形態だが、実際にさまざまな地域でアニメを使った観光地域づくりが行われており、その手法も多様化している。今回はアニメ地域振興で成功している3地域の行政や組織を紹介し、「アニメと観光」について研究している奈良県立大学講師の岡本健氏にアニメを活用した観光の歴史や将来性について聞いた。
【丁田 徹也】
アニメの観光活用の可能性
――奈良県立大学講師 岡本健氏
近年、アニメの観光活用が盛んだ。さまざまな地方自治体で取り組まれ、行政からも注目されている。2012年3月30日に閣議決定された「観光立国推進基本計画」のなかでは、「ニューツーリズム」の1つとして「アニメを観光資源としたツーリズム」が挙げられている。その記述はかなり具体的で「アニメについては、作品の舞台となった地域への訪問など、参加者に対して周辺観光を促す地域の取り組みを支援する」と明記されているのだ。
実は、こうした状況を生んだのはアニメファンや地域のボトムアップ的な動きである。アニメ聖地巡礼と呼ばれるアニメファンの行動と、それをきっかけにした地域振興だ。…
※ 詳細は本紙1569号または12月5日以降日経テレコン21でお読みいただけます。