「豚」をキーワードにPR 千葉県旭市でモニターツアー 11月8日(火)にも開催
2022年10月31日(月) 配信
旭市観光物産協会(千葉県旭市)は10月18日(火)、モニターツアーを行った。
恵まれた地域資源があるものの、全国的な知名度が低いという課題を抱え、「旭ブランド確立」に向けた動きを加速させている旭市。モニターツアーでは出荷額全国2位を誇る「養豚」に着目し、「食」と「体験」の両面から旭市の産業を通じまちをPRした。
生産者も参加者へ食材への思いなどを語り、旭市の魅力を宣伝。紙面では、10月18日に行われたツアーのようすを通し、まちの魅力に迫る。
□「食」と「体験」通じ地域資源を発信
千葉県旭市は九十九里浜に面した、屛風ヶ浦や飯岡灯台、温泉など魅力的な観光資源が点在する静かな田舎のまち。日本屈指の食材の宝庫で、まちにはたくさんの美食スポットがある。
産業では農水産業が盛んで、農業出荷額は全国6位、千葉県内では1位を誇る。中でも盛んなのが養豚で、出荷額は全国2位、銘柄豚も20以上ある。一方で生産された豚を「旭市産」としてうまくPRができていないことから、認知度が高くないことが課題になっていた。
こうした状況に対し旭市観光物産協会らが考案したのが、多くを海外に輸出している豚革を活用したPR。「命を余さず活用する」という考えのもと、2022年から地域ブランド「九十九里レザー」の開発をスタートした。その際九十九里浜の潮の香りを感じてもらえる商品にするべく、豚革を一度海水につけ、その後天日で干すというエイジング加工を施す工夫も行っている。
現在「九十九里レザー」は、「縫左衛門 イオンタウン旭店」でカバンや小物入れなどとして販売しており、今後販路を拡大していくという。
モニターツアーでは、まずレザーを海水につける作業を体験。エイジング加工を施した革はしばらく天日で干し、しおりに加工して後日参加者に配布される。
一方のクラフト体験では、高野縫製の小野口亘氏の指導の下、「ペンケースづくり」に挑戦。「革は柔らかく、加工しやすかった。こういった体験ができて楽しかった」と参加者は感想を語った。
□豊富な旭の恵みBBQで堪能
昼食は旭市の銘柄豚「日の出ポーク」のリブロースやトントロなど様々な部位を、甘唐辛子、オクラなどの野菜、うるち米から作られた伝統郷土食の「性学餅」などと一緒に楽しむ、旭市の食の魅力を十二分に味わえるバーベキューを用意。養豚を営むしばちゃんの台所の柴しずい氏や農業を営む笑日咲の高根宏子氏、オオナギファームの大なぎ晋一氏がおいしい食べ方や食材に対する思いも語った。
柴氏は「皆さんに美味しい豚肉を食べてほしいと、餌を変えるなど生産者も互いに切磋琢磨している。うちでは、安心安全な豚肉を届けることと、おいしい豚肉にするために、大豆とトウモロコシを丸ごと使用した自然の餌にこだわっている」と「日の出ポーク」をPR。「脂身が甘くて、食べやすかった」、「豚肉の美味しさにびっくりした」など、参加者からも好評を博した。
□新しい商品開発ファン獲得も期待
「生産者の方の思いに触れながら、その食材を食べるという貴重な経験ができた」、「いろいろな場所で地産地消する姿を見られ、こういう場所で地域の魅力を感じるのもいいなと思った」、「海があり、おいしいものがあり、移住政策にも力を入れていることを実感した。いろいろな人にこのまちを勧めたい」など、さまざまな感想が挙がった今回のモニターツアー。
ガイド役を務めた旭市観光物産協会の水野竜也事務局長は「今回のツアーは、うまく活用ができていなかった施設の利活用などを意識しコースを選定したので、ご協力いただいた皆さんにとっても新しい商品のカタチが見えたのではないでしょうか。またご協力いただけたことで我われも、今後新しい商品の開発につながると期待しています」と手ごたえを語った。
そのうえで「旭市のイメージは九十九里浜と屛風ヶ浦の景観。ここを中心に農業が盛んで、おいしい食があり、医療が充実した住みやすいまちであることを発信したい」とし、「観光物産協会のメンバーでもある生産者の皆さんが参加者とたくさん交流して下さったので、まちのファンになっていただくきっかけも作ることができたと思っています」と語った。
今回のモニターツアーは観光庁の「地域独自の観光資源を活用した地域の稼げる看板商品の創出事業」の支援を受け、市と包括連携協定を結ぶ地域活性プランニング(東京都)が企画・監修プロデュース・運営役を担った。なお、同ツアーは、11月8日(火)にも同様の内容で行われる。
11月8日のツアーの申し込み・詳細はコチラから
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