「津田令子のにっぽん風土記(91)」「地元密着型講座」への想い~ 東京都・国立編 ~
2022年11月13日(日) 配信
中央線の国立駅(東京都)の南口に一橋大学国立キャンパスが位置し、国立駅から南武線の谷保駅までまっすぐ「大学通り」と呼ばれる大通りが伸びている。
その通りには桜並木が立ち並び、春には多くの市民が訪れ憩いの場にもなっている。風光明媚で文教都市としても知られ、都心から移り住む人も多い。
国立駅から歩いて2分というアクセス抜群の地にあるのが、カルチャー教室の企画・運営を担うNHK学園くにたちオープンスクールだ。続奈宇さんは、スクール長として日夜、新講座開発と営業、日常のスクール運営の総括に明け暮れている。
現在、くにたちオープンスクールでは250ほどの定期講座と、季節ごとの短期・1日講座を開講しているという。
「最近は近隣との連携に力を入れ、夏には国立市内のビール醸造所、秋は国立駅の事務室内を見学できるお子様向けの1日講座を開講し好評でした」と続さんは満面の笑みで語る。「高校時代から通っている国立、住んでいる多摩地域の魅力をアピールできる講座をどんどん増やしていきたいです」とおっしゃる。
生まれも育ちも、お隣の東京都府中市の続さんは「国立も府中も多摩地域らしい自然豊かな都市で気に入っています」。職場のある国立については、「駅からまっすぐ伸びるメインストリート大学通り。春は桜が満開に、秋は紅葉がとてもきれいなスポットです。通勤途中にそこを通るだけでも癒されます。四季の移ろいを肌で感じとれるのも魅力です。花見客でにぎわう春もいいけれど、紅葉の時期がイチオシです」と教えてくれた。
NHK学園から歩いて5分ほどの高校に通っていたこともあり「母校のOBが多く勤めていました。新規の採用があったときに母校に指名があり私が条件にマッチしたようです」と話す。
入社して今年で20年の節目の年を迎え、「新たに一から企画した講座で満足をしていただけるのが喜びです。おこがましいかもしれませんが、皆様の居場所を提供できるよう心掛けています」と語る。
コロナ前までは月に一度は旅に出ていたという続さん。今は専ら趣味のガンダムのプラモデル作りに励んでいるというが、「コロナが落ち着いたら行ったことのない場所で新たな発見や感動をしたい。47都道府県で宮崎と鹿児島だけまだ訪れたことがないので、早めに達成して次へのステップにしたいですね」と意気込みを語る。
津田 令子 氏
社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。