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来夏、LCHを開業、最高水準の生産性実現(ハウステンボス)

澤田秀雄社長
澤田秀雄社長

 ハウステンボス(澤田秀雄社長、長崎県佐世保市)は11月28日、東京都内で決算会見を開き、2015年7月15日に世界最高水準の生産性を実現する「スマートホテル」を開業する予定だと発表した。快適さと生産性を両立する“ローコストホテル”(LCH)の位置づけで、人件費削減のためサービスロボットを導入する。

 スマートホテルプロジェクトは同社が今期最も注力する事業。同ホテルは世界のどこでも展開可能なシンプルな工法で建築費を削減することや、ロボットによるサービスで人件費を4分の1から5分の1削減すること、自然エネルギーの活用で光熱費を通常の半分ほどにすることなどが特徴だ。7月から開業予定の第1期棟は、東京大学生産技術研究所とアスコット、日大設計が建築・設計している。客室数は計72室、宿泊可能人数は244人。また、2期棟も追って開業予定で、建築・設計は鹿島建設と住友林業が担う。2期棟は72室、宿泊可能人数は180人。

 施設はさまざまな特殊技術、最新技術を搭載し、チェックインは顔認証でキーレス、カードレスを実現する。すでに、園内のスマートハウスで実験を行っており、7月にハウステンボスで開業後、半年―1年後には愛知県蒲郡市のラグナシアでの展開を目指す。さらに、3年後には世界進出も視野に入れる。

 澤田社長は「世界初のホテルになる。成功すれば、世界に数百の展開をしていきたい」とし、「今後、ホテルは値上がりしていく。そのなかで、5―10年後にはLCHの時代がやってくる。スマートホテルはその先駆けとなる」と語った。サービスロボットについては「サービス分野に人が足りなくなる時代に、貢献できるロボットを開発していきたい」と意気込んだ。

 このほか、今期はエネルギー開発事業にも力を入れ、12月中にも別会社を設立し、大分県・別府で地熱発電の調査を開始する予定という。

 さらに、将来の展望として3―5年後には「観光ビジネス都市」への成長を目指すと表明。「さまざまな開発を行い、技術と商品を世界に売り込んでいきたい」と述べた。次期4カ年の骨子はHTB園内のみならず、ラグナシアをはじめ全国に取り組みを広げ、会社として1千万人の来場者達成を目標に掲げる。

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