訪日客1200万人突破、14年累計は1300万人台へ(JNTO)
日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)がこのほど発表した11月の訪日外客数は、前年同月比39・1%増の116万8500人と、11月の過去最高となった。これにより1―11月累計は前年同期比28・2%増の1217万7500人と、1200万人を突破。2014年累計は1300万人台が確実視される。
3月から9カ月連続で月間の訪日客数100万人を突破中。10月からの消費税免税制度の拡充や大型クルーズ船の寄港、紅葉の魅力を訴求した訪日プロモーションなどが増加につながった。主要18市場のうち、英国、ロシアを除く16市場で11月として過去最高を記録。東・東南アジアに加え、北米や欧州なども順調に増加し、英国、フランス、ドイツの欧州主要3カ国合計は11月までの累計で初めて50万人を突破した。
重点市場の動向をみると、韓国は同39・8%増の23万9千人と、2月以来9カ月ぶりに市場別でトップとなった。旅行会社と共同で行った、温泉や紅葉といった観光魅力の広告展開などが増加につながった。
台湾は10月に続き紅葉観賞目的の訪日旅行が人気で同32・9%増の23万6500人となった。13年2月から22カ月連続で各月の過去最高を記録。関西では紅葉とユニバーサルスタジオ・ジャパン人気で宿泊施設の手配が困難な状況も見られた。
中国は同103・6%増の20万7500人。北海道方面への新規就航などによる座席供給量増加や大型クルーズ船の寄港、免税店制度拡充などが大幅な増加につながった。
香港は、同35・9%増の8万5200人となり、13年2月から22カ月連続で各月の過去最高を記録している。東京や大阪へのショッピング目的の訪日が増加。紅葉観賞ツアーは、北海道、関東、中部、北陸、関西などへの団体旅行が好調だった。
そのほか、フィリピンが同83・9%増、ベトナムが同44・3%増など東南アジアも引き続き好調に推移。タイではインセンティブ旅行が複数催行され、中部、関西方面が人気。シンガポールはターゲット層である20―30歳代の女性に訴求する広告展開が奏功した。タイが32カ月連続、ベトナムが35カ月連続で各月の過去最高を記録中だ。
なお、出国日本人数は同3・4%減の135万3千人と、6カ月連続でマイナスとなった。