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クルーズシェア20%へ、新店舗、ブランドで強化 (JTB)

JTB首都圏・生田亨社長(中央)
JTB首都圏・生田亨社長(中央)

 JTB(髙橋広行社長)は2014年12月5日、クルーズ事業強化の一環でJTB首都圏(生田亨社長)にクルーズ専門店「JTBクルーズ銀座本店」をオープンし、東京都のJTB本社で、新ブランドの紹介や事業の説明を行った。新店舗展開や地域創生に着目した新規事業で2020年度のクルーズ取り扱いシェアを20%まで伸ばす。

 JTB総合研究所によると、13年度の日本のクルーズ人口は23万8千人で、JTBグループのシェアは14・9%(約3万5500人)。20年度には約60万人がクルーズを利用する見込みで、シェア20%(12万人)を目指す。訪日クルーズと合わせるとクルーズ全体で30万人が目標。生田社長は「日本は世界的にクルーズ事業自体が少ないが、昨今の観光需要の増加を考えると今後の伸び代が期待できる分野。さらに20年の東京オリンピックでも市場拡大が予測できる」と期待を寄せた。

 新店舗「JTBクルーズ銀座本店」を展開するクルーズ事業部は、14年10月にJTBロイヤルロード銀座事業部のクルーズ部門とPTSのクルーズ企画部門を中心に統合した新組織。新店舗やクルーズ強化店舗にはクルーズコンサルタントが常駐し、専門店としてのサービスを増強する。ブランドも一新し、JTBロイヤルロード銀座の「クルーズセレクション」とPTSの「PTSクルーズ」をひとつにした「JTBクルーズ」を販売する。高品質型の「プレミア」と価格訴求型の「バリュー」の2ブランドで商品の種類や価格帯を広げ、バラエティーに富んだ商品を展開する。

 商品発売日の1月9日時点でプレミア50コース、バリュー120コースを用意し、スポット別のコースも造成する。新商品発表はプレミアが4月と10月、バリューが1月と7月の各年2回。

 オープン記念商品として、プレミアから「憧れのクイーン・エリザベスで巡る欧州ショートクルーズ9日間」、バリューから「セレブリティイクノスで巡る東地中海9日間」が発売される。また、特別企画として「限界に挑船!!」シリーズを発表した。今回は「新造船 コスタ・ディアデマで航く西地中海周遊クルーズ11日間」で、燃油サーチャージ込みで18万8千円からの設定。同シリーズは四半期に1回発表する予定。

 今後の国内商品造成について、JTBクルーズ銀座本店日本船デスクの三宅明人総支配人は「北陸新幹線とのセットや船旅のメリットがある北海道や沖縄の島方面に注目している」と語った。

 JTBでは10月1日に新組織としてクルーズ事業部を設立し、現在は(1)クルーズ事業の強化(2)全国のクルーズ機能強化店整備とクルーズコンサルタントによるサービス(3)クルーズ専門店「JTBクルーズ 銀座本店」オープン――の3本柱で事業を進めている。また、「地域創生」への貢献として、日本の寄港地を活用した観光事業を自治体と展開する。生田社長は「地域の活性化の手段はこれまでは新幹線や高速道路だったが、これからはクルーズも手段になり得る」と提言した。

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