東京都旅行業協会、賀詞交歓会開く 「団体旅行の活性化を」
2023年1月27日(金) 配信
全国旅行業協会東京都支部・東京都旅行業協会(村山吉三郎支部長・会長)は1月24日(火)に、浅草ビューホテル(東京都台東区)で新春賀詞交歓会を開いた。3年ぶりに開催となり、約270人が集まった。団体旅行の活性化とIT化を促進していく姿勢を示した。
村山会長は全国旅行支援が開始されたが、団体旅行の需要は増えていない現状を語った。これを受けて、東京都が貸切バスに対する助成金制度を設立したことを報告。さらに、ガイドラインの改正で車内での飲食や利用客の正面を向いてガイドできるようになったことに触れ、「団体旅行を回復させる準備が整った。これから会員の皆様と活性化していきたい」と話した。
また、消費者は感染防止のためOTA(オンライン旅行会社)の利用や、旅行会社の営業を断ることが増えたという。このため、「ホームページのリニューアルやデジタルパンフレットを制作するなどIT化しなければならない」と話し、「東京都から作成費用を支援してもらえるよう交渉していく」と語った。
式典には来賓として小池百合子東京都知事が登壇した。「さまざまな調査で訪れたい旅行先のトップに東京が選ばれている。これからは観光業が、厳しい日本経済を牽引する役目を担ってほしい」とエールを送った。
観光庁の高橋泰史参事官は「岸田首相から観光立国を復活させることを指示された。観光庁は高付加価値化事業など推進していくので、協力してほしい」と呼び掛けた。
全国旅行業協会(ANTA)の近藤幸二副会長は「国内旅行の需要が回復するなか、団体も増えていくだろう。顧客を大事しながら、新しい知恵も出せるよう会員の皆様と協力していきたい」と述べた。
東京都旅行業協会協定会員連盟の児島博司会長はコロナ禍に加え、電気料金の値上げや賃上げなど経営環境をさらに圧迫する事態が起きていることを語った。そのうえで、「業界の再生に向けて(団体にも注力しながら)旅行会社の皆様と新しい事業を展開したい」と話した。
その後、和歌山県観光連盟や群馬県観光魅力創出課などによる観光PRや福引抽選会も交え、懇親を深めた。