日本専門新聞協会、新春講演会開く 田中優子氏が現代に通ずる江戸時代の習慣紹介
2023年2月14日(火) 配信
日本専門新聞協会(入澤亨理事長)は1月27日(金)、東京都内で新春講演会を開いた。法政大学名誉教授(前総長)で、江戸東京研究センター特任教授の田中優子氏が「江戸から考える持続可能社会」をテーマに講演を行った。SDGsなど持続可能性についての意識が高まるなか、現代に通ずる江戸時代の生活習慣を紹介した。
田中氏は冒頭、「江戸時代は循環システムの整備によって、持続可能な社会を構築した」と語った。その具体例として、着物は切れなくなるたびに仕立て直し、古着として再生。その後、布団のカバーから、風呂敷やクションを経て捨てていた歴史を紹介した。
また、本を束ねる紐が切れた際は、専門の職人が新しい紐を用いて、くくっていたことも説明。読まれなくなった場合は、再度和紙をすき、本にしたり、トイレットペーパーとして活用していたという。
田中氏は「循環の基本はものづくりを行う職人にある」とまとめた。