日本最長の「三島大吊橋」、今年、12月開業予定 (三島市)
三島市観光協会(静岡県三島市)は昨年12月18日、首都圏旅行会社を対象に、今年12月に開業予定の日本最長の人道吊り橋「箱根西麓・三島大吊橋」の現地見学会を開いた。大吊橋は、箱根峠インターチェンジ(IC)から車で約10分、沼津ICから約15分の国道1号線沿いに建設中で、三島と箱根の新たな周遊観光にも期待がかかる。当日は21社23人が参加し、同協会が実施する着地型ツアー「三嶋大社正式参拝ツアー」なども体験。開業を1年後に控え、三島の魅力や首都圏からのアクセスの良さを旅行会社にアピールした。
「三島大吊橋」は、完成すれば大分県の「九重“夢”大吊橋」(390メートル)を抜く、日本一長い全長400メートルの人道大吊り橋となる。事業主は、アミューズメントや観光開発を手掛ける「フジコーグループ」(三島市)で、見学会では、同社の社員が建設現場を前に、進捗状況や今後の工程などを説明。開発事業部の大村正弘部長は、「橋上からは壮大な富士山を楽しめ、西側には夕陽と駿河湾の絶景も望む。箱根や伊豆へのアクセスもよく、新たな観光スポットとして立ち寄っていただきたい」と力を込める。
吊り橋の幅は、車イス同士でもすれ違うことができる1・6メートルで、往復の経路を予定する。ほかにも付帯施設として軽食や土産物、地場産品を販売する店舗、大型駐車場やトイレ、休憩スペースなども充実させる。
見学後には意見交換会も開かれ、参加した旅行会社からは、商品造成に向けた団体対応や雨天時の対策について声が上がった。三島市観光協会の山口賛事務局長は、「三島は車で首都圏から約1時間40分ほどでアクセスでき、箱根エリアからもほど近い。12月の大吊り橋開業を見据え、いただいた意見を生かし、三島への誘客促進をはかりたい」と話した。
【森山 聡子】