しまなみ海道サイクリング オーダーメイドツアー展開 「Eバイクで長距離も快適に」
2023年3月22日(水) 配信
愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ全長約70㌔の「しまなみ海道サイクリングロード」は、多島美の絶景を眺めながらサイクリングが楽しめ、「サイクリストの聖地」として注目を集める。
芸予諸島の島々を結ぶ西瀬戸自動車道(しまなみ海道)の橋の部分に併設された原付および自転車・歩行者道を利用することで瀬戸内海を渡ることができる。日本初の海峡を横断する自転車道で、国土交通省の「ナショナルサイクルルート」にも認定されている。
愛媛県自転車新文化推進協会では、安全・安心なサイクリングを楽しんでもらおうと、「サイクリングガイド」制度を展開している。事業委託を受けた「コイデル」(今治市)が実施するもので、出発地やルートの詳細、立寄場所の設定、レンタサイクルの手配など、サイクリングツアーをトータルプロデュースする。
ツアーには道路交通法などを熟知した経験豊富なガイドが同行。地元ならではの視点で安全性の高いルートを設定するほか、交通状況を予測した安全管理や緊急時に適切な対応が受けられるなど、ガイドが付くメリットは多い。
ツアーは事前ヒアリングから始めるオーダーメイド型だ。例えば要望が、サイクリング拠点「サンライズ糸山」(今治市)から尾道まで片道70㌔を体力のない4人で走り午後5時までに到着したい、という場合、Eバイク(スポーツタイプの電動アシスト付き自転車)を利用しガイドは1人付く。
Eバイクであれば、1時間当たりの平均で18㌔程度走行することができるので、昼食・休憩時間を含め所要7時間を想定。午前8時30分集合でブリーフィングを経て、同9時30分にスタートすれば、午後4時30分ごろには尾道に着くという流れだ。
希望によっては、ツアーに車で伴走し、補給食やドリンクの提供などを行う「サポートカー」の手配も可能だ。
普段、自転車に乗らない人にとっては数10㌔の走行は厳しいと思いがちだが、Eバイクを使うことで長距離移動も快適だという。観光スポットに立ち寄りながら、おいしいものを食べる、そして、しまなみの絶景に出会う。スローな自転車旅を今こそ楽しみたい。
【土橋 秀孝】