東武トップ旅ホ連、金谷会長が再任へ 人手不足や物価高騰が課題
2023年3月31日(金)配信
東武トップツアーズ協定旅館ホテル連盟(金谷譲児会長、1318会員)は3月23日(木)、東京都内のホテルで2023年度通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で、金谷会長を再任した。コロナ禍により、リアルでの総会開催は4年ぶりとなった。
金谷会長は冒頭、コロナ禍で停滞を余儀なくされた観光業が少しずつ回復に向かっているなか、人手不足や物価の高騰などの深刻な課題に直面していると指摘。宿泊業も「宿泊単価を上げないとやっていけない。料理の原価だけではなく、エネルギーコストや人件費など、すべてのコストが上がっている。これを機に少しずつ単価アップができるような努力を、東武トップツアーズと進めていければ」と語った。
このうえで、「団体旅行も周年事業や教育旅行含めて、順調に19年(コロナ禍前)レベルに戻りつつあると伺っている。インバウンドも地域差はあるようだが、かなり戻ってきている。これからの観光業は、日本の産業の1つの柱になっていくと思う。東武トップツアーズと協力しながら観光業を盛り上げあげつつ、文化面にも対応しながら盛り立てていきたい」と意気込みを語った。
□運輸観光施設連盟、小野寺会長が再任
同日は、東武トップツアーズ協定運輸観光施設連盟(小野寺仁会長、839会員)も23年度通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で小野寺会長を再任した。
東武トップツアーズ協定旅館ホテル連盟と合同で、新規事業として支部事業の活性化を目的とした支部起案(プレゼン)の場を設定。各支部からの事業提案を受けて順位を決め、助成を行う「強者(ツアモン)事業」を4月20日に実施する。予算総額は両連盟が各500万円を出し、1000万円の争奪戦となる。審査は、合同本部活性化委員会の中で行われる。
小野寺会長は「アフターコロナに向けて、国内・団体旅行の復活に向け皆様と一緒に頑張りたい。(東武トップツアーズと両連盟の)3者一体となった事業を展開していきたいと思っている。各地域、各支部の皆様と一緒に地域活性化につながることも期待したい」とあいさつした。
両者の総会に出席した東武トップツアーズの百木田康二社長は、コロナ禍を迎えてからの送客について「十分な貢献ができなった」と振り返る。これからの人流制限の回復傾向を受け、会員に向けて「この3年間できなかったことを皆様に返していきたい」と力を込め、引き続きの支援と協力を呼び掛けた。
総会後は両連盟の合同懇親会も開かれ、盛会裏に終わった。