「100年フード」普及へ サミット開き交流深める (文化庁)
2023年5月1日(月) 配信
文化庁はこのほど、東京都内で100年フードサミットを開いた。会場では100年フードの認定を受けた団体の代表者らがそれぞれの郷土料理の魅力、歴史、普及と保存に向けた取り組みなどを紹介。今後の連携に向け、交流を深めた。
文化庁は日本の多様な食文化の継承や振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を100年フードと名付け、継承する取り組みを推進している。
100年フード有識者委員会の座長で、日本観光振興協会総合研究所顧問の丁野朗氏は、「食の裏側にある物語が分かるとより面白くなる。認定された100年フードに関しては、色々なカタチでネットワークを構築していくことが大切になる」と今後の展開への考えを示した。
当日は、丁野氏がファシリテーターを務める2つのパネルディスカッションが行われた。
1つ目のパネルディスカッションでは、2022年度の有識者特別賞を受賞した山形県・日本一の芋煮会フェスティバル協議会の大場康平氏と、愛知県・設楽町観光協会の依田住久氏が登壇し、取り組みを説明した。
大場氏は山形県の郷土料理である山形芋煮の特徴や芋煮会フェスティバルについて説明。依田氏は、設楽町が展開する五平餅プロモーションについて紹介した。
2つ目のパネルディスカッションでは、100年フードサポーター企業・高校の先進事例が紹介された。登壇者は、津島六宝保存協会の田村寿一事務局長と同志社大学経済学部の太下義之教授、安来市観光振興課の安部航氏、島根県立情報科学高等学校の生徒、沖縄県・本部町観光協会の當山清博会長。情報科学高校の生徒は、地元で長年愛されている「清水羊羹」の魅力を発信するリーフレットを作成したことを報告した。