「アートと水辺の街 天王洲へ」 天王洲・キャナルサイド活性化協会が産学連携で“稼ぐ”観光都市目指す
2023年5月9日(火) 配信
アートと水辺の街 天王洲へ――。天王洲・キャナルサイド活性化協会(三宅康之理事長、東京・品川天王洲)は2015年に創設され、さまざまな水辺空間の利活用を核とした地域社会とアートシティの架け橋となる観光地域づくりを目指している。
アフターコロナを見据え、「新たな都市観光の創造」へ、同協会は観光庁の観光地域づくり法人(DMO)登録を目指すなかで、パナソニックグループと連携。最新技術を用いた観光DX・空間価値向上技術を活用した観光コンテンツの開発にも取り組んでいる。
また、産学連携による跡見学園女子大学観光コミュニティ学部の篠原靖准教授(篠原ゼミ)の知見を加えて、「アートと水辺の街天王洲」の新たな魅力づくりに着手している。
4月21(金)~23日(日)には、「TENNOZ CANAL FES2023―SPRING」が開催された。
天王洲エリアの賑わい創出に向け、運河沿いのビル壁面を利用したプロジェクションマッピングやライトアップ、新技術によるミスト演出、「Smart Town Walker(R)」を活用したナゾトキなどを展開。回遊による消費拡大や、魅力ある空間づくりを創出し“稼ぐ”観光の実現へ第一歩を踏み出した。
□7月28~30日にはFES2023―SUMMER開催
今年7月28(金)~30日(日)には、さらにバージョンアップした「TENNOZ CANAL FES2023―SUMMER」を開催予定だ。跡見学園女子大学の篠原ゼミとの協力により、学生の目線を取り入れながら、子供たちや若者が楽しく参加できる新たな体験型イベントの企画運営も計画している。
同協会の三宅理事長は、「パナソニックグループの最新技術や、篠原ゼミの学生との交流で、次世代の価値や感性を織り込むことができた」と謝意を表し、「天王洲を訪れる国内外の観光客に、彩り豊かな『文化観光の体験都市』を感じていただける観光商品の開発に挑戦していきたい」と話す。
今後の課題としては、「オフィス街から文化観光への変貌」や、「観光の収益確保」を挙げる。併せて「天王洲らしさ」を体現した商品開発も必須だ。篠原准教授は「新たな価値を具現化した観光商品開発へ、学生とともに考えていきたい」と語る。