【ANTA支部長から~届けメッセージ~】神奈川県支部 坂入満支部長 「観光業界支援策」について思う
2023年6月1日(木) 配信
2020年初頭からの新型コロナ感染症拡大が3年にわたって続き、観光業界とりわけ旅行業界は大変な打撃を被りました。その間「Go Toトラベル」や「県民割」、さらには「全国旅行支援」など観光業界への支援策が打たれました。
観光産業界に対する支援策はありがたいのですが、今回の「全国旅行支援」策にしても、以前の「Go Toトラベル」、「県民割」事業にしてもOTA(オンライン旅行会社)や大手の募集型企画旅行、宿泊施設のホームページ経由による直販の取り扱いは個人旅行が主となって増加したものの、地元地域に根差した団体旅行の取り扱いを主要業務とする全旅協(ANTA)会員にとっては必ずしもその恩恵にあずかったとは言えません。
さらに悪いことには「全国旅行支援」事業では割引料金で販売したものの、その割引額が補填されない事態まで起きました。これでは何のための支援策かわかりません。
元々「Go Toトラベル」事業は新型コロナ終息後の旅行需要喚起策であったはずが、コロナが収まらない状況下で開始、実施されたため、準備と実施期間の短さもあり団体旅行の需要喚起にはほとんどつながらず、対応業務の煩雑さばかり際立ってしまいました。
ANTA所属会員の半数以上を占める旅行業者をはじめとする中小旅行業者には、あまり恵まれた施策とは言えませんでした。残念でなりません。
今年5月8日(月)に新型コロナが感染症の2類から5類に変更となり、少しずつ旅行意欲を刺激してくれればと先行きの希望が出てきたところです。
今こそ改めて「Go Toトラベル」事業のような観光業界支援策を実施していただく時かと思います。その際は中小旅行事業者にもプラスとなるような施策の起案をお願いしたいものです。